ジョニーのメモリアルナイト

センチなジョニーの独り言

利休にたずねよ

2011-04-27 10:22:17 | 本と作家
2009年に買って、ほったらかしになっていた本を読み始めた。
日本の古い時代が舞台になっているのはあまり好きじゃないけど、
これは読み進むうちに虜になった。

濃い茶、松籟、会合衆などしらない単語を検索して、イメージして
読み進むのもまた楽しい。

秀吉が利休に尋ねる
「何をどうすればそれだけ客の心にかなう、道具立てや料理ができるのか?」
利休
「四季折々の風物に心を砕き、なにに命の芽吹きがあるかを見つめておる
つもりでございます」

影響されやすいたちなので、早速心を砕いております。

利休にたずねよ
山本 兼一
PHP研究所

続けて二人

2010-02-25 15:32:54 | 本と作家
悲しい知らせは突然やってくる。

ロバート・B・パーカーが亡くなった。
最初に読んだ「約束の地」でファンになって30年が過ぎ、スペンサーシリーズ以外に
ジェッシーストーン、サニーランドルもシリーズ化された。
それでも、「レイチェルウォレスを探せ」「初秋」を超えるものは出てこなくて寂しい
思いの昨今だった。

その知らせの矢先にディックフランシス逝去の知らせ。
奥さんが亡くなってから執筆ををばらく休止、再開して4作目が出版された直後の知らせ。
競馬ミステリというジャンルだが、ワイン、カメラ、パソコン、色んなものが競馬と絡んだ
小説で毎年1作の寡作だったがとても楽しめた。
「興奮」が一番好きだった。

二人の小説が自分の生き方に大きな影響を与えたのは間違いがない。
まっすぐな生き方とか、男としてどう生きていくとかを二人の作家から学んできた。
ようやくそんな生き方ができるようになったかなと思ったら、もう老年になっていた。

リンカーン弁護士

2009-08-14 13:54:46 | 本と作家
マイクル・コナリーの新シリーズ「リンカーン弁護士上・下」を読んだ。

アメリカの弁護士の生態が細かく描かれていて興味深い。。
代表作シリーズ刑事ボッシュとは正反対の立場をかき分けるというのは
とても大変だが面白いと思う。

ロバート・パーカーが探偵スペンサー、警察署長ジェッシー・ストーン、
女探偵サニー・ランドルとシリーズをかき分けているが
同じスタンスからだとワンパターンになりがちで段々飽きてくる。

その点、刑事、心臓外科医師(マッケイブ)、弁護士と職業も変わるので
コナリーに軍配を上げたい。
ま、くらべるものじゃないかもしれないけどね。

弁護士といっても法廷小説じゃなくて、ハラハラドキドキで手に握りながら
読めるお薦めの本です。

内容とは別に弁護士の生態がこんなだと嫌だと思う。

笑う警官

2009-03-18 17:16:12 | 本と作家
サクッと読める本をと佐々木讓「笑う警官」を買った。
立ち読みで北海道警が舞台で、警察官の裏金作りから覚醒剤密売に
はまりこんだ実際の事件をモチーフにしているのが面白そうなので
買ってみた。

角川春樹からこんな小説を書いたらと提案があり書いたそうだが、
読んでいて映画的な小説だと感じたのはそのせいか。

裏金作りを道議会の百条委員会で証言する警官に対して射殺命令が
下る。美人警官が殺され、彼女とつきあっていたのがこの警官で、
覚醒剤中毒で何をするかわからないからだ。
そんな命令に対して疑問を持つ仲間が真犯人をみつけようとする
物語。

射殺命令というのが日本では現実的ではないというのもあるが、
もうすこしハラハラしたら面白かったかもしれない。
サクッと読める本ではあるけどね。

ジョニーの採点簿「2」


読みすすめない本

2009-02-16 15:49:17 | 本と作家
トマス・ハリスは面白くて好きなのだが、寡作なので
いつも新作を心待ちにしている。
「ブラック・サンデー」
「レッド・ドラゴン」
「羊たちの沈黙」
「ハンニバル」
いずれも面白く熱中した。
最新作「ハンニバルライジング」も発売と同時に買った。

でも、これはダメだった。
何回もチャレンジしたが読み進めないのだ。
しっかり読み込めばトマスはリスだから面白いはずと叱咤激励しても
読む気がおきない。
先週、最後のチャレンジをしてみたがダメだった。
このまま、本棚の奥深くしまわれることに決定した。
残念!



審判

2009-02-04 15:43:40 | 本と作家
もう何作になるだろうか?
ディックフランシスの最新作「審判」を読了した。
88歳になるらしいのだが、奥さんが亡くなって筆をおって再開した
「再起」から息子フェリックスとの合作で毎年1作を発表している。
合作と言うより、ケイマンにすむディックにフェッリックスが原稿を
送ってチェックを仰いでるらしい。

そのせいか、女性の書き方などは再開前と違うし、弁護士を題材にした
今作のラストは全然いただけない。

といっても、最新作を期待して待つのは今年も同じだ。
ゴルフの石川遼君が「興奮」を読んでいると聞いてとてもうれしい気がする。

隠蔽捜査

2008-10-29 18:48:52 | 本と作家
「クライマーズハイ」に本を読む心が触発された。
本屋の店頭でパラパラ読みして面白そうと買ったのが
今野 敏の「隠蔽捜査」。

今野 敏というと最初に読んだのは随分前で「曙光の街」。
これは福井晴敏「亡国のイージス」と一緒に借りたので
重く固い文章を書くというイメージがあった。

でも、今回読んでみるとスイスイ読み進み、あれ?イメージと
全然違うぞ。
アマゾンで検索してみると寡作とは正反対でかなり沢山書いている。

舞台は面白いし、サクサク読み進めるので主人公の性格や友人との
関係もよくあるなと感じてもこれはこれでいいかもしれない。

ジョニーの採点簿「3」
(採点簿は5段階評価で、かなり偏っているので一般的な尺度と
 勘違いしないようにね)

クライマーズ・ハイ

2008-10-22 16:58:39 | 本と作家
久しぶりに一気呵成に読んだのが横山秀夫の「クライマーズハイ」(文庫本)。
日航ジャンボ機墜落を取材する新聞記者が主人公。
編集、営業、整理部と社内の人間模様と、社長派専務派の派閥力学が事故取材の
過程で複雑に絡んでくる。

それと主人公自身が家族(特に子供)との接点を必死に求める姿。
読んでいて、力が入って肩が凝ったのは何時以来だろう?

2003年に刊行されているから、自分が知らない間に話題に登っていたかもしれない。
筆者が事故当時、群馬の上毛新聞記者だったと後書きで知らされてこの臨場感が
当然と感じさせられた。

満足!!

ロバート・B・パーカー

2008-10-14 19:04:50 | 本と作家
最近、立て続けにロバート・B・パーカーを読んだ。
「冷たい銃声」と「スクール・デイズ」だ。

スペンサーシリーズも第1作から数えると35年もたつのでマンネリも
やむを得ない。ファンなんて勝手なものだから、マンネリは嫌だけど
お約束のパターンが変わるのはもっと嫌がる。

だから、ジェシーストーンやサニーランドルという別シリーズでそれを
解消しているかもしれない。

まあ、嫌いじゃないからいいんだけどね。

井上 荒野さん

2008-08-15 18:28:27 | 本と作家
日経夕刊に連載のエッセイで井上 荒野を知った。
毎回、面白いなあと読んでいた。

ずっと、名前をイノウエ コウヤと呼んでいた。
最初は気にもとめなかったので、てっきり男だと思っていたが
そうのうち女性だとわかった。

その井上 荒野が直木賞候補になり「切羽へ」で賞をとった。
プロフィールが紹介されていて、井上 光晴の娘だとわかった。

「こころ優しき叛逆者たち」を書いた光晴さんの娘。
ちょっと読んでみようかなと興味がわいた。