三線をいつも練習していて思う事が、二揚の曲の歌いにくさだ。
つまり、本調子に比べて歌の音程が高いのだ。(「二揚」とは「二の弦」つまり「中弦」=三本あるうちの真ん中の弦を上げるのだが。)
これが何故歌いにくいかと言うと、それはごくごく単純な問題で、本調子の歌の時の音程の範囲を西洋音楽でいうところの「4度」上げたのが、二揚の調弦なのだから。
つまり、男弦と中弦の関係がそのまま中弦と女弦に移るからなのだ。
そして、私はいつもこの二揚の曲に悩まされる。つまり高音部分が歌いにくくて「喉」が「詰まる」感じで、1~2回歌うと疲れてしまい、これ以上歌えない状態になることだ。ところがここで朗報があるのだ!
あるとき何の気なしにコンクール要領を見たら、何と!二揚の曲の場合、「中弦を上げるか、または男弦と女弦の下げるか、どちらでも良い。」と書いてあるではないか。
そうか、男弦と女弦を下げれば、中弦を上げる場合に比べて音程は全体的に低く抑えられて、私のような者でも歌いやすい。よし!これなら私のような高音が苦手な者でも挑戦できるではないか。これからは、「上げる」のではなく「下げる」ことで二揚曲を練習しようと思う。