HAVE A NICE DAY!

徒然なるままに特に音楽の話を中心にあーだこーだと書き連ねます。

その名を呼ぶよ。FoZZtone。

2011年10月20日 | FoZZtone
♪僕の名を呼ぶ声で我に返った
「行けるよ、どうかしたの」と
「そうだな、どうしてたんだろう
 行こう」

これはFoZZtoneの「NAME」の一節。

この時代からいろいろなことがあった。
でも、FoZZtoneの根本は変わってないんだ。

「Go」それは今でもしっかり生きている。

♪気高く生きていたいと思うよ
 僕もそうだよ

FoZZtoneはいつだって「気高く」生きている。
自分たちを安っぽい世界に置くことはしない。

プライドがそこにあって
そのプライドをよく思わない人もいるかもしれないけれど
それがあるからこそ2枚組の「NEW WORLD」は
重みがあって、深みがあって、気高さがある。

そんなアルバムをもう何度くりかえして聴いたことか。

日常のワンシーンを描いても
そこには奥行きがあって
聴くものがそれぞれの世界を
自由に作り上げられるような
普遍さもあって
「こうこの曲を聴きなさい。」
というようなものは一切無い。

日本の音楽業界でありがちなのは
ちゃちな恋愛ソングで
どうでもいいカップルの歌を
聴かされることだけれど、

「ハーレクインロマンス」
と村上春樹の小説に登場する恋愛と
あなたはどちらが好き?

FoZZtoneの曲はそう
村上春樹的恋愛になるし、主人公の葛藤ソング
の方になると思う。

だから、ファストフードのような
恋愛小説をお好きな人には合わないかもしれない。

アルバム「The Sound of Music」のジャケット写真や
ブックレットの写真を撮ったのは橋本累さん。

ドットといえば累さんっていうぐらいのパワーがあるんだけれど
塁さんの彼らを撮った写真はまるで絵画のようだ。
ベルギーの画家マグリットの絵のように見える。
そこには気高さがやはり存在してた。
あの写真の森の木々が風に揺れるのを想像した。
雲が立ちこめていまにも雨が降るんじゃないかという空を感じた。

ニューヨークの塁さんの写真は先日ONE OK ROCKの新譜に
ついていた写真集の写真より実はFoZZtoneのアルバムの
ブックレットに散りばめられていた写真の方が好きだ。
メロウで心象風景のような写真たち。
FoZZtoneの歌をきっと塁さんは好きなんだなって
感じられて、それがうれしかった。

このアルバムにも入っていたし、公式海賊盤のシングルにも
入っていた「ワンダーラスト」は東京ブックマークのCMソングとして
いつも流れていた。それを聴いて、東京ブックマークで
東京へ行くのはFoZZtoneといっしょに行けるような気分になったものだ。

また「のぞみ」という曲はまさに新幹線の曲だよね。
そう、これを聴きながら私は東京へ行ったんだ。

♪追い越してゆく景色景色

景色はすごい早さで過ぎて行くんだ。
まるで自分の気持ちがどんどん変わって行くんじゃないかと思うぐらい。

私はいつ頃からFoZZtoneをこんなに好きになっちゃったんだろう?
誰かに奨められたとかそういうのはなくて、自然に出会って
自然にライブに行くチャンスが来て、自然にCDを買うことができた。

もちろん最初は「黒点」のMVが出会いだった。
私の場合、ラジオからがほとんどなんだけれど
彼らの場合は珍しくMVで初めて曲を聴いたんだ。
その歌とMVがイメージやトーンがすごく合っていて
MVとしてもとても好きなMVのひとつだ。

壁が迫ってくるシーンもおもしろいけれど
私は彼らの演奏シーンによって好きになった。

ザクザクした感じ
まるでThe Clashの「ロンドンコーリング」のような
ザラザラ感も漂って、そこにぐ~っと引き寄せられた。

それからライブに行くようになって
私が行くライブがいいライブが多かったのか
「なんて素晴らしいバンドなんだろう。」って
いつもそれを受け取って帰れるライブだったんだ。

実際のところ、私はライブへ行く回数は少ないファンなんだろう。
関西のど田舎に住んでいるというのもあって
また、仕事が夜遅くまで続くものであって
平日は行けないし、休みを取るのも
正直ままならぬ仕事でインフルエンザで
病院から診断書をもらうぐらいしか
堂々と休めない仕事なんだ。

だから、行きたくてもいけない。
遠いところも行けない。
だから大阪京都で休日に来てくれる時と
限定されてしまうんだ。

ファンならなんとかしろよ!って
言われるかもしれない。
でも、私はそれでも自分は本物のFoZZtoneのファンだと
思っている。ライブに行くファンもすごいけれど
そういうファンだけが本物というのではないと思っている。
自分の心がそれを決めると思ってるんだ。

私は何度も何度も昔からの曲を聴いている。

♪渦巻くコーヒーの 中に注ぐ白いミルクが
滲むのを見ている 柔らかい言葉を
選びながら君を諭してゆく♪

という彼らの曲「polka dots」のように
いろんな言葉は私の心に渦巻いて
滲みてくる。

たとえばこんな言葉たち。

後光の月/鳥が鳴いている/ヘッドライト走馬灯/新しい朝を迎える/
あらゆる想像に耐えうる心を養っとけ/デジャヴのようにスローモーションで/
車がフレームインする/風に解れて綻ぶ花/フォーカスをぼかせ/見て見ぬフリも/
紛れ込んでしまえ人並みへ/水際揺れる光を覗いてごらん/冬の散歩道/
オレンジの香り/新幹線の窓/車のライト/風に舞う/
雲がダマになったミルクの様に流れて行った/追い越してゆく景色景色/
行き先はSeptember/take me to the moon /往来を満たすような夜景/
俺は地下だったり君は電車だったり/スクランブル交差点/
人の中にも海はあったのだ/London /明るい色を選んで、闇はクローゼットへ/
波に消える俺の背/SOLAR RAY/ON MY HEAD/the blue


FoZZtoneの渡會さんは絵を描く人なので
歌詞の中にも色が見える。だからその色を探すのがおもしろい。

先日「日曜美術館」で荒木飛呂彦氏が出ていたけれど
彼は緑と桜色はいわゆる決め色で、この組み合わせを
使うと間違いではないけれど、ここっていうところで
使うらしい。

また彼は紫も好きみたいだね。とてもきれいな紫を使って
絵を描いているもの。また「岸辺露伴ルーヴルへ行く」に
使われている色がオレンジにしてもブルーにしても
とてもきれいで絵も好きだけれど、色がとても好きだ。

色といえば、エヴァンゲリオンもある意味色で
インパクトをもたらすアニメーションなのかもしれない。

話が少し違う方向へ行ってしまったけれど

なかなかこのFoZZtoneがなぜ好きかということを
うまく表現できないけれど

このバンドが私にとっては
これから先も生涯死ぬまで大事なバンドのひとつになることは
間違いないんだ。






コメント
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