アブラゼミが、居間の窓の 真向かいの、お隣さんの壁に止まって、鳴き始めた。
頑張っている。 精一杯 鳴いている。
耳に ジンジン響いてくる。 懸命に鳴いているので、追い払う気には、なれない。
およそ 10分。
今は、静かになった。 18時32分。 野菜の水遣りが終わり、パソコンに向かってから、ず~っとだった。
さっき、ゴーヤに、根元の土を 流さないように、しゃがんで水遣りをしていると、ゴーヤの茂みから、懐に飛び込むように、黒っぽいものが跳んだ。
胸元や お腹辺りには、何にも無い。
足元に目をやると、緑色の尖がりバッタが一匹、特派員と同じ方向を見て居る。
じっとしている。
如雨露が空になり、立ち上がると、また、ゴーヤの葉陰へ、跳んで入っていった。
日中は、残暑が厳しかった、田舎での出来事だった。