近頃の報道によると厚生労働省管轄の国民年金のデータ125万件が
流出したという。当該役所のデータ管理の杜撰さに驚くばかりである。
職員が未知のメールを開くという初歩的なミスをしてしまったという。
これは日本人のいろいろなことに対する危機感が薄いというか無いと
いうか困ったことである。
日本では古くから「人の噂も75日」という諺があるが、どんなに酷い被
害に遭ってもすぐ忘れてしまう。困ったものである。
諸外国の執拗とも思える戦争被害意識は終戦後70年経っても決して
忘れることがないではないか。また忘れることのないように未だに戦勝祝
賀会をやるという精神を見倣う必要があるのではないだろうか。
データに流出による影響がどのように現れるのか心配するのは筆者だけ
ではないだろう。某情報専門家氏は官公庁・大企業を狙ったサイバー攻撃
と考えられるので、個人的な被害はそれほど心配ないだろう等と発言する。
データは一度流出したらどのようなルートを通ってどんな人のわたるか分
からない。そしてデータを入手した人がどんな使い方をするか全く予想がつ
かないのが当然である。
総てのデータを改訂するといっても膨大な費用(予算)と時間が必要になる。
そういったことを心配する余裕はないのではないか。
政府は、これを機会に国民番号制度を企画するかもしれない。これはサイ
バー攻撃対策を絶対の物にするまでは実行しないでほしい。その上でデータ
を取り扱う部署の職員には徹底的なサイバー攻撃対策を教育してほしい。そ
して抜き打ち検査をして誤った操作をした職員はデータ部門から外すくらいの
規律をつくってほしい。
サイバー攻撃に対しては、一刻の猶予もないことを徹底して教育してほしい。
これは国民の悲痛な叫びでもある事を忘れないでほしい。