少し前のことになりますが沖縄で学会があり久しぶりに那覇へ
行きました。教え子の1人A氏が琉球大学の教授をやっていて、
学会終了後に沖縄本島内を案内してくれました。
先ず琉球大学海洋学部の海洋生物研究施設(正式名称は忘
れました)へ行きサンゴの養殖をしている人達の話を聞きました。
その後、沖縄本島最北端の辺戸岬へいきました。最先部から北
の方を見ると遙か遠方に与論島の姿を見ることが出来ましたね。
与論島にもたくさんの想い出があり、その一部は既にこのブロ
グにも書いています。
次は辺野古を見てそのサンゴの美しさに感激しました。その付
近の広大な土地は東北の県出身の国会議員の所有地だと聞い
てやはりとうか何か不可思議な気がしました。
琉球大学へ戻ってそこを研究フィールドにしている若い研究者
達といろいろな話をしてその日はホテルへ戻って食事をしながら
しばらく話をして明日を約束して別れました。
翌日は南の方へ行くことになりました。初めに摩文仁の丘を訪
ねました。ここは米軍が日本軍を制圧した終焉の地でもあります。
摩文仁の丘には日本のいろいろな県から集められ最後まで戦っ
た将兵の記念碑がたくさんありました。そして記念館には、熾烈な
戦闘に耐えてきた沖縄県民の方々の手記がたくさんありました。
それらの中には目を覆うような状況に置かれた県民の話が数多
くありました。戦争とは敵前では自国の国民までも犠牲にするも
のなのでしょうか。
最近、TV放送で沖縄戦の事実を明らかにするようなフィルムが
放映されました。その中でも沖縄県民の生き残った方の話が放
映されました。圧倒的な火力の前で為すすべもなく絶望的になっ
た兵士(もしかしたら上官?)が故意にしたことなのかもしれませ
んね。しかし絶対におこなってはいけないことだと信ずるものです
が、人間の心の弱さを見た思いがしました。
これまで沖縄県は、次から次へと苦難の道を歩かされてきまし
たが、今また私が見たあの美しいサンゴの生息地を潰して米軍
基地を作るという問題に当面しています。
報道によるとロシアは核兵器を増強すると発表したり、南シナ
海の埋め立て地を軍事基地として使用すると発表したり、日本で
も集団的自衛権議論がまたもや憲法改正議論に発展する方向
に動いています。
このような事実が少しずつ世界を再び力で相手を屈服する道
へ向かい始めるのでしょうか。こんなことを許してはいけないと
思います。
人間は過去の歴史から重要なことを学ぶことを拒否してしまう
のでしょうか。「歴史は繰り返す」という言葉を人類はじめとする
生物が将来に希望を持って前進するという意味に解釈できるよ
うにしなければならないと思います。
(写真は後ほどまとめて沖縄記として投稿します)