久しぶりに旧友に会った。お互いに現在は一応表面的には
健康の様子を祝して乾杯をした。
会うとすぐに学生時代の話に花が咲いた。無機化学の教授
のお手伝いで浅間山へサンプリングに行った時の話や、虚偽
のデータを論文に載せて外国の研究者に指摘され、その責任
を助教授や大学院生に採れと迫られて退職した話、研究費配
分のガラス張り化などあっと言う間に時間が過ぎてった。
しかし、当今の問題は健康・病気の話になるのはやむをえ
ないだろう。
A君はかなり前から血圧が高くデータ偽装で問題になった
医薬品を服用しているという。B君は糖尿病を患い?かな
り前からインスリン注射を自宅でうち脂っこい物や甘い物を
極端に控えているという。彼はトンカツに目がないので寂し
い思いをしているという。若い頃のようにロースカツ1枚など
といわずにヒレカツを少し食べるようにしたらどうなのかとい
うと、ヒレカツは脂が少ないので美味くないとのたまう。
糖尿病は初期中期の間は自覚症状がほとんど無いので
慢性化することが多いそうである。それでインスリンの注射を
自分で打つようになる自宅療法になる。
B君曰く、毎月一回通っていた病院から自宅近くの医院に
治療を移したのだがいろいろ問題が出てきて困っているという。
医院で注射する場合には、注射針を刺す皮膚の部分を消毒
で綿拭くのが一般的だが医院では消毒綿を支給してくれない
という。前に通院していた病院では少し余分に消毒綿をくれた
のにと。医院にいうと在宅医療費には消毒綿は入っていない
のだそうである。
彼はネットでいろんなところへ問い合わせをしたが、多くのと
ころではそういう問題は初めて聞いたという返事であった。
自宅で注射をしなさいと言うのに消毒綿を付けないというのは
おかしいのではないかというのであった。
私も確かにそれは変だと思う。注射を打つ場合には必ず針を
刺す部分を消毒するのに、在宅医療費に消毒綿を含まないとい
うのは自宅で注射をするときは消毒しないで針を刺しなさいとい
っているようなものではないだろうか。
C君は次のような話をしてくれた。最近手の指の関節が変形して
きて痛みもあるという。病院や医院で診察を受けると、一応検査を
してから、”明確な原因は不明ですがまあ加齢現象の一つの表れ
でしょう。痛み止めを出しておきますからそれを使ってみて下さい”
というそうである。
高齢者はそれでなくとも社会に迷惑をかけないように少しくらいの
痛みは我慢しているのです。痛みに耐えられなくなったので医師に
相談するのに加齢で済まされては実も蓋もないことになってしまう。
というのです。
この話を読んで下さった高齢者の方もキッと同じような思いをして
いるのではないでしょうか。
ここに例を挙げたような話・不満はとくに高齢者には多く発生する
ようです。でも高齢者は出来るだけ我慢をし医療費がかさむのを申
し訳ないと思っているのです。
数年か10年先には病院のベット数を減少する方向で検討してい
るいうことです。その分を在宅医療でまかなうというのならば、在宅
医療における衛生面にももっと配慮してほしいと思った。