映画を見ていてジワーッと心の中に暖かいものが湧き
上がってくることがありますね。小津安二郎監督の作
品「東京物語」はそんな映画でしたね。
この映画に描かれていいた親と子供たちとの関係は
今でも相通じるものがあるようです。親だから許して
もらえるという甘え(あるいは私たちはもうお大人に
なった)といったものが表面に出てきてしまうのです
ね。小津監督は日常生活の中で不通に起きている些細
な出来事を丁寧に描いているようでした。
晩年を迎えた尾広島県尾道に住んでいた老夫婦が遠
い東京に住んでいる子供たちを訪ねた旅だったのです
が、子供たちはそれぞれ仕事を持っていてゆっくり話
もできない状態でした。ところが戦争で亡くなった次
男の妻(紀子;原節子)が温かく迎えてくれました。
笠智衆の演じる父親の姿は、体調を崩して私の家で療
養していた私の父に通じるものがありました。
東京から帰って数日後の母親が危篤状態になり、子
供たちは駆けつけた翌朝遠くに旅立っていった。葬儀
が済むとこどもたちはそそくさと東京へ帰ってしまっ
たが、紀子は残って義父や自助をなぐさッメタ。そん
な折に義父が義母の形見として時計を紀子に渡した。
尾道の素晴らしい風景が心暖かい紀子の姿に重なる
と私には感じられました。前に書いた私の好きな映画
のジャンルには入らないものですが、この映画は数回
見てしまいました。それほど私に強う印象を植え付け
たのですね。
昨今の映画やドラマは安易に殺人事件を絡ませてい
るような気がします。「東京物語」に様な作品が作ら
れることを希望しています。
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