寓居人の独言

身の回りのことや日々の出来事の感想そして楽しかった思い出話

記憶に残っている映画(8)「東京物語」

2016年02月02日 22時05分33秒 | 寓居人の思い出話

映画を見ていてジワーッと心の中に暖かいものが湧き

上がってくることがありますね。小津安二郎監督の作

品「東京物語」はそんな映画でしたね。

 この映画に描かれていいた親と子供たちとの関係は

今でも相通じるものがあるようです。親だから許して

もらえるという甘え(あるいは私たちはもうお大人に

なった)といったものが表面に出てきてしまうのです

ね。小津監督は日常生活の中で不通に起きている些細

な出来事を丁寧に描いているようでした。

 晩年を迎えた尾広島県尾道に住んでいた老夫婦が遠

い東京に住んでいる子供たちを訪ねた旅だったのです

が、子供たちはそれぞれ仕事を持っていてゆっくり話

もできない状態でした。ところが戦争で亡くなった次

男の妻(紀子;原節子)が温かく迎えてくれました。

笠智衆の演じる父親の姿は、体調を崩して私の家で療

養していた私の父に通じるものがありました。

 東京から帰って数日後の母親が危篤状態になり、子

供たちは駆けつけた翌朝遠くに旅立っていった。葬儀

が済むとこどもたちはそそくさと東京へ帰ってしまっ

たが、紀子は残って義父や自助をなぐさッメタ。そん

な折に義父が義母の形見として時計を紀子に渡した。

 尾道の素晴らしい風景が心暖かい紀子の姿に重なる

と私には感じられました。前に書いた私の好きな映画

のジャンルには入らないものですが、この映画は数回

見てしまいました。それほど私に強う印象を植え付け

たのですね。

 昨今の映画やドラマは安易に殺人事件を絡ませてい

るような気がします。「東京物語」に様な作品が作ら

れることを希望しています。


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