浮気 46

2022-08-18 10:55:41 | 日記
「いろいろ忙しくて、連絡出来なくてごめん。」

勇一からLINEだ。

いろいろと"何が"忙しい…のだろう…。

「週末会える?」

……。

別れ話?

それとも、莉沙のことは内緒で、このまま続けるつもり?

なんと返事しようか…このまま無視しようか…と、思いあぐねて丸一日が過ぎた。

「大丈夫?何かあった?」

笑子がLINEをすぐに返さない…という事は今まで無かったから、勇一が珍しく再LINEをくれた。

…このまま無視するのは不自然だし、とりあえず会おう…。



浮気 45

2022-08-17 09:35:53 | 日記
うまいことれみを店から連れ出し、突然現れた勇一と莉沙から逃げ出すことができた。

勇一は、莉沙と出掛けているんだ…。

店から出る時に、視界の中に入った二人は、恋人同士のように密接して、指を絡めていた。


LINE無視をしているのは、忙しいからだと思いたかった…。

忙しいせいでなくても、面倒だとか…なんて言う理由なら、仕方ない…と思っていた。

…だけど、さすがに他の女とは会う時間はあるんだ…と思うと耐えられない。

莉沙も自分が勇一と付き合っていることを知っているのに、こんな仕打ちをするなんて…。

何もかもすべてが信じられない。

……だからと言って、若いこのように、勇一に会って、事の真相を問い正したり、莉沙に聞き出すほどのエネルギーは無い。

…どうにでもなれ…という気分なのだが、いつの日か真実を知らされる時が来た時に、

「恋人に裏切られた年上女」とか、
「…そうなると思ってた」なんて思われたくない。…とは思う。

気持ちの持っていくところが無い…。


浮気 44

2022-08-15 10:22:44 | 日記
れみと話しをしている店に、勇一が入ってきた。

莉沙と一緒だった。

れみは気づいていない。

「神田さん、彼女いるんですか?」

「………。」

「……先輩?」

「あ?え?」

「神田さんって…」

「ね、お店を出ない?」

「え?どうしてですか?」

「急に用事を思い出して!」

「え?そうなんですか?」

れみを連れて店を出た。

勇一にも莉沙にも気付かれていないようだ。

そして、上手く視線をそらせるようにして、れみも連れ出した。

二人にはもちろん、おしゃべりなれみにも知られたくない。



浮気 43

2022-08-14 09:06:04 | 日記
「週末会える?」

莉沙の件が気になって、勇一にLINEして、数日が経った。

「……」

最初は未読放置だったが、最近は既読無視だ。

どうしても莉沙の件を確認してみたかった…が、忙しいのだろう…。



ある時、夕食をれみに誘われた。

夕食というより、お酒を飲むのに適したお店だ。

「先輩、神田さんと親しいんですよね~」

「…そんなに親しいワケじゃないけど。」

「神田さんを、合コンに誘えないですか?」

「…?」

「神田さん、すごく人気者なんですよ。私の合コン仲間が、『神田さん、誘ってくれ!』ってうるさいんです」

「彼、合コン嫌いだと思うよ。」

「…そうなんですか…」

……?!

ある人がお店に入ってきた。

見たことのある顔だ…。

勇一だ。

そして、その横には莉沙。







浮気 42

2022-08-12 08:09:39 | 日記
「別れてないから、心配しないで!」

「すみません💦」

勇一を信じよう!!

「…だけど、先輩…、同期のコの話しだと、先輩の彼氏に合コンでアプローチしてたのが、莉沙らしいんです。」

「…え?」

「莉沙は、先輩の彼氏ってこと、知ってますよね。」

「……。」

まさか…。

神田の件があってから莉沙は笑子に近づかなくなっていた。