マルタ島の雑貨屋さんで買った塩を使い始めた。
ツアーに参加したのは、「遥かなるサマルカンド」改変「クラヴィーホの遠征」に登場した地名があったからだった。
クラヴィーホ一行がチムールに会う行程の地名がいくつかあり、当時船は難破しそうになり、その記述を旅行記を読むつもりで楽しんだ。
訪問地では、アガタの像も街をくぐるゲートに彫刻で刻まれていた。
塩は粒が大きくて、肉を焼くときには、指でつまんでもさらりとして、指離れがよい。スープに入れた時、甘いと感じた。
開封した小袋の半分近くがなくなり始めたので、いつもの国産の沖縄の塩を壺に入れてみた。味は、やはりマルタの塩と比べるとやや塩辛い。
国産は、太平洋という海に囲まれた広域の海水だから塩辛いのだろうか。マルタは地中海で入海とも思えるし、はたして塩の甘味は何が影響するのだろうかなどと、首を傾げ、知りたくもなる。
英語のsaltは、日常でも含まれている言葉があり、salami sausage sauce saladなど、どれも塩が含まれている。欠かせないsalaryがあり、人間にとって必要だと示している。
実は、この塩は、ラテン語のsodanum が、頭痛を治す療法のようで、 soduはアラビア語 で頭痛を意味し、 sodium 塩を使って頭痛を治したそうだ。アラブ地域が語源のようだ。
エステにも塩揉みがあるし、体の水分が出れば循環が良くなり、頭痛にも利いたのだろうかなどと考えた。
死海では塩分が濃くて浮いてしまうし、エジプトのミイラを作るのにも、この塩は欠かせなかったようだ。
因みに古代エジプト語でnatronから派生し、ラテン語・ドイツ語のnatronは化学記号のNaになったらしい。
英語でsodiumとなったそうで、何やら科学はややこしいけれど、塩辛い味やら石鹸やらふくらし粉が頭の中でウズを巻いている。
甘味を引き立てる餡の味を聞かせるときにも、卵白を泡立てたり、パンの味と関わりがあるのも塩の塩梅による。
これからの季節、汗をかいてもやはり、必要になるのが、このナトリウムの出具合のようである。
熱中症になってミイラに笑われないように上手に汗をかこうとも思う。