「春めいた」という言葉一つで誰もが気持ちが軽くなるだろう。そんなことばに釣られて予想に反し、裏切られた経験が
少しはあるだろう。場所と時間によっては流れてくるお天気放送は不具合も生じ、だから検索モードに装いモードを探ることになる。
今年、いや温暖化という言葉が知れた以降では、ラニーニャとか、エルニーニョとか、まるでジェンダーまがいの言葉で、まさにその国の
光を表しているかのような日差しで、まぶしい。けれど気温は10度台そこそこだ。
こんな季節を話題にして、ときたま見かけられるシーンを思い出して会話を繋いでいた。
太陽が明るく眩しいと、きまって西洋人(アメリカの人?)は皮膚感覚が違うのか、半袖短パン姿を見かける時がある。
それも春先のまだコートが必要な時期にである。
日本人にとってはまばゆく「寒くないのかしら」と視線を送っているかもしれない。食生活と民族の違いにしても、
鍛えている人なら惚れ惚れするだろう。
と、外出先で冬の大寒波到来という最中の眩しい昼下がり、見事にも半袖姿の西洋人を見つけた。
別の場所では、冬に咲く桜を見つけて足を止め、カメラを向けている人もいた。黒い上着姿の西洋人だった。