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ども! 『エメラルドの瑕疵』の管理人の楽母です。
私の場合の『瑕疵』は、傷というぐらいの意味で、天然物のエメラルドには傷があるのに、人工的に作られたエメラルドには傷がない、というのを知ってから、傷があっても本物のエメラルドでいたい、という思いでつけたブログタイトルなんですが、こと不動産物件に関しては『瑕疵』というのはちょっとまぁ、、、訳あり物件という意味で、そこで殺人事件が起こったとか、自殺者が出た・・・物件は一定の期間『瑕疵物件』ということを公表しなくてはならない決まりがあるそうです。
隠そうとしても今の時代なんかSNSででも、すぐに分かってしまいますが。
やっぱり、、、そこで陰惨な殺人事件があったような部屋には住みたくない、というのが人情だし。
この作品はそいういった瑕疵物件にいち早く住む藤崎という『瑕疵借り』を生業とする男性を軸に物語が綴られていく。
瑕疵物件でもその部屋に誰かが住むと、もう次には瑕疵物件でなくなったというんで公表義務はなくなるようです。
実際、我が区にも調べたらたくさんの瑕疵物件があります。
その物件のオーナーにとっては、藤崎のような人間は頼みの綱になるわけです。
でも、藤崎はただの瑕疵(物件)借りだけの人間ではありません。
その部屋で起こったことに納得がいかない関係者(例えば自殺者の遺族とか)の心の傷を癒していく。
そして同時に瑕疵物件を持ってしまったオーナー達の窮地も救っていく。
老後の備えに自分の持っている空き地にアパートを建てて賃貸料が取れれば今後は安泰、、、みたいなCMも時々見かけるけれど瑕疵物件を出してしまえば借り手が現れないばかりか、住んでいた人たちも引っ越すかもしれない。 残されたのは建設費だけ、ってな事も考えなきゃね。
というんで、読んでいながら少々社会勉強ができましたとさ。
なんのCMでもそうだけど、良いところばっかりしか言わないじゃん。 それに伴うマイナス面やリスク、絶対に言わないからね。 アパート経営だって夢の部分しか言ってない。 実際はこういう瑕疵物件が出る可能性だってあるわけだし、よ~く考えないと痛い目に合うんだよね。