梅が香に・・・

今年のお正月の花は『蝋梅』　決してオロオロうろたえているわけでもありませんし、老婆居・・でもありません。

近くを通りかかったり、空気が何かの拍子で動くたびに、ふわっといい香りがします。　馥郁・・・という言葉はこの梅の為にあるんじゃないかな、と思います。

いつもはまっすぐに伸びた若松の枝に金銀や紅白の水引をかけて、ポッと挿しておくだけなんですけどね、暮れに、いい枝を頂きました。　蝋梅の・・・このほんとに蝋細工のような花びらの不思議さと共に、匂いフェチの私は、香りがたまりません。　大好きだと言っていたのを覚えておいて下さったかたからの贈り物です。
ありがたい事です。　そしてまた・・・一応は、口にしておくものだな、なんて悪魔の心がつぶやきます。　ええ、他にも、好きなものはいっぱいあります！

冬場の普通の、水仙。　越前海岸のほうでしたか？　崖っぷちに、寒風をものともせず、凛と咲く気高さ。あれ、いいですね。　フリージアやストックの香りも可愛らしくて好きです。
秋の金木犀も好きですし、冬の柊の小さな白い花からこぼれる香りも素敵です。

夜来香や月下美人の、むせ返るような、夜の闇を濃厚にするような香りも捨てがたい。　くちなしは・・・たくさんありすぎると、ちょっと・・・甘すぎる。
ジャスミンを植えているところがあるんですけど、これも花の時期、いいですね。

とりあえず、匂いものには目がありません。また『へ姫』じゃないですけど、匂いに目があっても困りますが。

去年、レモンの木を買ったのも、花の時期に、とてもいい香りが漂う・・・というのを何かで読んだからです。今年は咲いてくれるのでしょうか？　前後して買った『深山木秋』と名づけたシナモンの木も、落ちた葉を軽く揉むと、当然ですが、シナモンの香りが指に絡みつきます。

でも、本当に一番好きなのは・・・花でも木でもありません。　お分かりだと思いますので、敢えて書きません。