気分はガルパン、ゆるキャン△

「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

継続高校チームのT-26軽戦車の適応キット

2021年02月01日 | ガルパン模型制作記

 最終章第3話の本予告に登場した継続高校チームのT26軽戦車です。このチームが第2回戦を勝ち抜けて、大洗女子学園チームも同様に進んだ場合、両者が第3回戦にて会いまみえることになりますが、ファンの間でも既にそのストーリーが期待されているようです。

 この継続高校チームは、公式設定資料類においても、コミック版「フェイズエリカ」の描写においてもT26軽戦車だけでなくT34/76、T34/85、KV-1、BT-5、BT-7、Ⅲ号突撃砲G型などの多彩な車輌群を保有して試合に参加させていることが明らかになっており、これらの車輌も出てくるとなれば、新登場のオンパレードとなります。当然ながら模型的にも一挙に多くの公式または適応キットの需要が湧き上がってくることと思われます。

 ですが、T34/76、T34/85は公式キットや適応キットが豊富に出ています。KV-1、BT-7、Ⅲ号突撃砲G型はタミヤやドラゴンなどから適応キットが沢山出ています。BT-5もズベズダの製品が市場にかなり出回っていて、これらの車輌群のキットの確保は比較的容易なのではないかと思われます。

 しかし、T26軽戦車はそうはいきません。ここで挙げた車輌のなかでは最もキットの選定が難しいうえに、キットそのものが製品によっては入手困難であったりします。そのためか、既に争奪戦が始まっているようで、1月24日の時点で京都や大阪の大型量販店系の模型コーナーからT26軽戦車の製品群が一気に消えていました。
 個人経営の模型店ではまだ在庫があるところも見られましたが、これらも売切れて無くなるのは時間の問題でしょう。第2話の公開後のように、公式キットまたは適応キットの新規販売を展開していただきたいところですが、現時点では何の情報も得られていません。

 今回は、そのT26軽戦車の適応キットを参考までに1/72スケールで1点、1/35スケールで3点紹介してゆきましょう。

 

 まず、適応キットの絞り込みの前提となる、劇中車の型式について再度おさらいしておきましょう。以前に述べたように、劇中車の車体は上図の3種類の車体のうちのT26Cにあたります。

 

 そして砲塔については、上図の1938年型および1939年型、つまりはM38、M39、そしてOT133が劇中車のそれに該当します。要するに1938年型以降であればいずれでもあてはまります。MシリーズとOTシリーズの違いは砲身だけなので、砲塔本体は共通です。

 以上をふまえると、劇中車はT26Cの車体に1938年型以降の砲塔をもち、かつ砲は45ミリである、ということになります。そしてモデルとなっているフィンランド・パロラ博物館の展示車「Ps.164-7号車」の特徴を忠実に示しているようです。すなわち砲塔は右側にオフセット、車体前面左側に五角形の機銃マウントを有する、等です。
 ですが、本予告編のシーンでは見えない部分も多いため、実際の形状がどうなっているかは、3月26日の公開上映開始を待たなければならないのですが、基本的には「Ps.164-7号車」なのであろう、と推測されます。

 

 以上の見地をふまえて、劇中車に最も近い適応キットを挙げるならば、上掲のミラージュホビーの1/72スケールのT26C 1939年型が唯一です。フィンランド軍の純正T26Cタイプをキット化しており、車体も砲塔も五角形の機銃マウントもほぼズバリです。ただ砲塔が左側にオフセットされていますので、これを右側に移すというのが改造の要となるでしょう。

 

 1/35スケールにおいては、まず上図のホビーボスの製品が挙げられます。砲塔が1938年型なので、劇中車の砲塔と同じです。ただしこれはM38の砲塔なので、劇中車のOT133砲塔とは砲防盾の段差の有無という違いがあります。車体は劇中車とは異なるT26Bタイプですので、ここは改造が必須となります。

 T26軽戦車の適応キットはホビーボスの他にイタレリやズベズダからも出ていて数種類が知られますが、1938年型の砲塔を備えている製品は上図の品が唯一です。

 

 続いて、上図のCAMsの製品は、T-26と車体および足回りがほぼ共通しているヴィッカース6トン車のフィンランド軍仕様を再現しています。いわゆるT26Eに近いタイプで、全体的な形状は砲塔も含めてよく似ています。最近に発売されたばかりの新製品であり、ヴィッカース6トン車系列としては初のフルインテリアキットである点がウリです。エンジンもバッチリ入っています。必要な改造を施せば、劇中車の再現をインテリア付きで楽しめます。

 なお、CAMsは中国の新興メーカーですが、製品はホビーボス並みのクオリティを呈しており、ヴイッカース6トンの系列を次々と意欲的にリリースしています。パーツ割りなどを見ると、おそらく今後はT26軽戦車や7TP軽戦車も出してくるのではないかと思われるほど、それらしい構成内容になっています。しかもインテリアキットが今後も出てくるようなので、色々と期待出来そうです。

 

 そして1/35スケールにおいて劇中車に最も近い適応キットを挙げるならば、上掲のミラージュホビーのOT134/T26Cの新版が唯一となります。T26Cタイプであり、OT133と外観が共通するOT134の要素もフォローしているので、劇中車への再現製作が最も容易であるかに思われます。

 ですが、実際には7TPとパーツが共通になっているため、車体に関してはT26Bのタイプになっています。車体パーツをカットしての改造、が組み立て指示に明記してあるぐらいなので、組み立てにおいては相当の労苦を伴います。砲塔はほぼズバリですが、砲防盾の段差が無く、右側へのオフセットではないので、これらも改造が必要です。
 つまり、これもそう簡単には劇中車再現が出来ないのであり、他のキットよりは幾らかマシである、というレベルです。古い時期の製品なので、ホビーボスやCAMsの製品に比べたらモールドも甘く精度は落ちます。長所といえば、パーツが少なくて組み立て易いこと、ぐらいでしょうか。

 

 以上、T26軽戦車の適応キットを4点紹介しました。上図は私の手元にあるキットで、これは先に紹介したミラージュホビーのOT134/T26Cのキットの旧版です。新版と中身は同じですので、劇中車への再現製作もそう簡単には出来ませんが、他の適応キットを使うよりは手間が省けるでしょう。

 ですが、正直なところ、継続高校のT26軽戦車の再現製作に関しては、上映公開後にもう少し詳細が把握出来てから考えたいと思います。アハトゥンク等の公式設定情報が出てくるまで待つことになるだろう、と思います。その頃にはキットのほうで何か動きがあるかもしれませんし、むしろそれを期待したいところです。

 


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 洛西竹林公園の百々橋 | トップ | 聖グロリアーナ女学院ガイ・... »
最新の画像もっと見る

ガルパン模型制作記」カテゴリの最新記事