車体の外面の塗装を行ないました。作中車は武田家家臣の百足衆の末裔であることに因んで甲州朱備えの色をまとっているようです。赤というよりは朱ですので、ミスターカラーのなかでは最も色調が近い327番のレッドFS11136を選びました。
今回は、エアブラシは一切使わず、全て筆塗りで行いました。鶴姫しずかと松風鈴の二人だけのチーム、メカニックは松風鈴が一人で担っている草チームの車輌ですから、全てが手仕事で塗装もペンキの刷毛塗りであるのだろう、と思います。その手作業感をエアブラシの均一な吹き付けでは出せませんから、筆塗りを選びました。
とにかくベタベタと塗りたくる感じで、全てのパーツを朱で包みました。
コミックのカラーページにおける作中車も、御覧の通り、赤色ではなくて朱色の系統のカラーに包まれています。車体前面にマーキングされた黒い武田菱紋との組み合わせは、そのまま武田家本陣の陣旗を思わせます。
仕上がりました。転輪のゴムタイヤ部分はポスカの黒で塗りました。
起動輪、転輪、誘導輪を取り付けました。
履帯を取り付けました。
上部車体は、インテリアを見られるように着脱自在としてありますので、ここでもかぶせてあるだけです。これに車外装備品などを取り付けました。木製部分は43番のウッドブラウン、金属部分は28番の黒鉄色で塗りました。
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前照灯の内部を8番のシルバーで塗ったのち、クリアパーツのレンズを取り付けました。
ジャッキ、パール、ホーン、アンテナは前掲のカラー図を参考にして28番の黒鉄色で塗りました。コミックの第2巻カラー図においてはジャッキの受け台を車体色に合わせていますが、ここでは第1巻のカラー図に合わせました。
塗装後の組み立てが完了しました。武田の赤備えを思わせる深朱の装いです。
公式キットについているデカールを貼りました。ムカデのマークは白を砲塔ハッチ上に、黒を砲塔左右側面に貼りました。
車体前面には黒の武田菱を貼りました。
ナンバープレートのデカールです。ガルパンの車輌には珍しくナンバープレートを付けています。公道も走れる、ということでしょうか。
デカール貼りが完了しました。
つや消しクリアーを薄く吹き付けました。朱の色合いが落ち着いたように思います。
以上で、楯無高校ムカデさんチームの九七式軽装甲車テケが、コミック「リボンの武者」仕様にて完成しました。製作期間は、2019年11月27日から12月2日までの計5日間でした。組み立てに4日、塗装および塗装後の組み立てに1日を要しました。
使用キットはファインモールドの公式キットでした。今回のようなコミック版の作中車はあまりガルパン仕様の要素が無いため、修正や改造は不要でストレートに組み立てられます。
ですが、インテリアキットであるのにエンジンだけは省略されており、そこが物足りなくもあったので、エンジンも作って入れることにしました。当初は池貝自動車製のエンジンを再現する計画でしたが、モケジョさんがオリジナルのエンジンを作るというのでお任せして、サイズはほぼ同じエンジンを組み込む結果になりました。車体を合わせてしまえば、ほぼ見えなくなりますので、厳密に池貝自動車製エンジンにこだわる必要は無いわけです。
キット自体はファインモールドの標準的な製品ですが、軽車輌クラスであるのでパーツなどは小さいものが多く、初心者クラスにはちょっと扱いづらいかもしれません。しかし、このキットが作れたならば、だいたいの軽戦車クラスのキットは国産海外産を問わず作れる筈ですので、その意味ではちょっと難度の高い入門キットとして扱ってみるのも手だと思います。