ステップ7では前後のフロートを組み立てます。前部フロートにおいては本体との着脱を自在にするべくマグネットの取り付けも行うほか、ガルパン仕様への改造も加わります。
前部フロートのパーツ群です。このうちフロート上の手摺パーツは右舷側のK16のみを使います。左舷側のK15は使わず、別のパーツと交換します。
組み立てに先立ち、上図のパーツK14にてガルパン仕様への改造を行ないました。アニメの登場シーンではなかなか見えませんが、劇中車は前部フロートの分割線が途中から右舷側に僅かに折れます。モデルグラフイック2019年9月号掲載のガルパンアハトゥンクの公式設定図を参照して改造に取り掛かりました。御覧のように、マスキングテープで分割線からの折れ線をなぞりました。そしてマスキングテープに沿ってカットしました。
カットした後の状態です。K13と合わせて分割線の折れ具合を確認しました。このようにK14側で右側に折れますので、隙間が生じます。K13側からの張り増しをブラ板で行なって、隙間を無くします。
K13側からの張り増しをブラ板で行ないました。ここまで仕上げてから、ステップ7の組み立て作業に進みました。
前部フロートは劇中車に合わせて着脱自在としますので、車体側に仕込んだマグネットをこちらにも仕込みます。位置は、車体側のマグネットとピッタリくっつく状態になる箇所をあらかじめ探しておきました。
私の製作においては、上図の位置が車体側のマグネットとピッタリくっつく状態になる箇所でした。マグネットを瞬間接着剤で貼り付けました。これは左右対称ですので、もう片方のフロートパーツ内にもマグネットを仕込みました。
マグネットを貼りつけた状態です。一応、これで充分だと思うのですが、組み立てた後は完全に塞がれて見えなくなり、万が一マグネットが外れてしまっても再接着は不可能となります。
そこで、とりあえずの保険として上図のパーツで抑えておくことにしました。このパーツを半分にカットします。
カットしたパーツで上図のようにマグネットを抑える状態にセットして接着しました。これで万が一マグネットが外れても、位置は保てるわけです。
天板を貼りました。マグネットはもう見えません。
左右のフロートを同じように組み上げて、分割線を合わせることにしました。
ブラ板を貼り増した左舷側部分は、内側にもほぼ同じ形のブラ板を貼って、上図のように小さな突起としてまとめました。劇中車の公式設定図によれば、この折れ曲がり部分は底面にも繋がっていますが、完成後は全く見えない箇所であるため、そこまでの製作は見送って天板上での折れの再現にとどめました。それで、上図のような最低限の改造で事足りました。
そして、右舷側のカット部分も上図のようにカンナがけで斜めに削って均し、左舷側の突起にピッタリと合うように調整しました。上図のように内側側面にもマスキングテープを貼って削る範囲を定めました。
調整後の状態です。肉眼でも見えにくい箇所なので、調整面にライトの光をわざと白く反射させてみました。これで削り調整の様子が分かると思います。
左右のフロートを合わせてみました。分割線の折れ部分もぴたりと合いました。
これでひとつのヤマを超えました。劇中車に完全に合わせて底面までの折れ部分を再現しようとすると、この数倍以上の手間と時間がかかります。今回の製作ではインテリアのほうで大変な手間がかかっていますから、こうした表面での改造は、割り切って目に見える部分だけにとどめておきました。 (続く)