銀幕大帝α

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フェーズ6

2010年09月19日 16時09分41秒 | 洋画サスペンス
CARRIERS/09年/米/85分/劇場公開
監督:アレックス・パストール、ダビ・パストール
出演:クリス・パイン、ルー・テイラー・プッチ、パイパー・ペラーボ、エミリー・ヴァンキャンプ

<感想>
感染者との接触を避けるため海岸を目指す生存者の男女4人。だが仲間の一人が感染してしまい、苦渋の選択を迫られる。
<感想>
冒頭、ロードウォリアーの車がサーフボードを乗せて疾走している。
車内では若い男女4人がはしゃいでいる。

まるで何処かに旅行しているかの様な呑気な風景なんだが・・・。

実はもう感染パンデミックは始まっているという現実が進行中だった!!

という前振りも何も無い驚きのオープニングからグイグイ引き込まれていきました。

感染したら“何か”に変わるという映画ではないです。
感染者と同じ車に乗っている事で常に恐怖さらされる人たちの苦悩と決断、そして愛する者との別れと悲劇を描いた作品となっています。

憐みを持たず、感染者は見捨てる

ルールに従い、何人もの人たちが無情にも車外に放り出され、置き去りにされていく。
例えそれが恋人だとしても。

見捨てられし者がその後全く出て来ないというのは、後味の悪さを大きくしていて、後々尾を引くような嫌な感じを抱かせる効果を齎している。
私的には好きな演出方法ですね。
下手に再登場させるより、バサッと切り捨てられた方が色んな事を考えさせられますから。
その後あの親子や、女性はどうなったんだろうという思いが物語が進んでいても頭をよぎっていきますしね。

旅の果てにあるのは希望か絶望か。

「ひとりぼっちになってしまった」

というセリフにある様に、この映画の終わりには希望の光は射し込んでこなかった。
絶望を確信させられる切ないエンディングに重なるが如く、旅先で起きた負の出来事を再び思い浮かべ、なんとも心が痛くなりました。

重度の感染者であった幼き少女と、発病直後の恋人女性の見捨てられた時のあの表情が忘れられないです。
2人ともキュートだっただけに尚更。。。

オフィシャル・サイト(英語)
オフィシャル・サイト(日本語)

評価:★★★☆
10/09/17DVD鑑賞
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2010年09月15日 22時46分15秒 | 洋画アクション
THE HURT LOCKER/08年/米/131分/劇場公開
監督:キャスリン・ビグロー
出演:ジェレミー・レナー、アンソニー・マッキー、ブライアン・ジェラティ、レイフ・ファインズ、ガイ・ピアース

<ストーリー>
2004年のバグダッドで爆弾処理に当たる兵士たちが直面する重圧や恐怖を、淡々と描きだす。
<感想>
戦争映画は嫌いじゃない。
しかもテーマとなるのが興味をそそられる“爆弾処理班”。
女性監督による戦争映画はどんなもんかという部分にも惹かれた。

が、アカデミー賞作品賞という経歴に引っ掛かる。
アカデミーで作品賞を取った作品に大して面白いものはないというのが私の考えだからだ。

確かに女性が撮ったとは思えない男ばかりの骨太戦争映画にはなっている。
戦争映画に有りがちな派手な銃撃戦は無いものの、爆弾処理班が対面する恐怖と共に生まれた緊張感が随所に漂っている。
手持ちカメラ多用によるドキュメンタリータッチな演出も臨場感を生み出している。

だが、この作品は観る側に何を訴えたいのかが今一つ分からない、伝わってこない。

常に死と隣り合わせの兵士達の心境?
親しんでいた少年が人間爆弾にされていた(早とちりだったが)事への復讐?
戦争が齎す悲劇?

軽いんだよなぁ。
仲間の死にしても、爆弾を処理していく過程にしろ演出が凄く軽いんだよ。

戦争を知らない&未体験な世代である私の心に痛み、恐怖、哀しみ、怒りというものが響き渡る、そういうものが無い。

=戦争映画なのに、戦争の悲惨さを画面を通して体験出来なかった=

私が求めていたものが何一つ描かれていなかった事に不満だけが残る。

結局、監督はこの作品で何を描きたかったのかが最後でようやく分かる。
冒頭にテロップで出てきた

「戦争は麻薬である」

という言葉。

これは危険な仕事に興奮を覚える事で人生を楽しんでいる異常な兵士の物語なのだ。

なんだ、そういう映画だったのか・・・。
やっぱりアカデミー賞を取った作品に大したものはない。

オフィシャル・サイト(日本語)
オフィシャル・サイト(英語)

評価:★★☆
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ひとりかくれんぼ 新劇場版

2010年09月13日 02時16分45秒 | 邦画ホラー
10年/日本/90分/劇場公開
監督:山田雅史
出演:増田有華、相馬圭祐、滝口ミラ、笠原美香

<感想>
女子高生の栞は入院中の母の見舞いを頼もうと兄に電話するが連絡が付かない。アパートを訪ねるが兄の姿はなく、栞は兄がパソコンで「ひとりかくれんぼ」の掲示板を見ていたことを知る。
<感想>
最近チラチラとAKB48のメンバーが映画に出ているけれど、誰が誰だかさっぱり分からん&興味ない私としては別にどうでもいい。

今は少女時代でしょ!!
あのスラリとした生足最高じゃないですかい!

ってあれ?何の話だっけ・・・。

あ、で、この新劇場版なんだけれど、前回の劇場版に比べると割と話の進み方がきちんとしているし、呪いの連鎖の解釈にも納得出来る感じ。

しかし全く怖くないのがどうにもいかん。

随所に流れる不快なノイズ音は効果を発揮しているのに、その後にこれといった驚き場面がさっぱり出て来ない。

和製ホラーは突発的にビクッとさせられてナンボでしょ。

貞子みたいな霊がのそのそと歩いてくるだけだよ?

間を置いて何かしらビックリアクションを起こして欲しかった。
期待してたのに何にも無いんだもん、ガックリだよ。

霊の顔が露わになる終盤、思わずその出来損ないに違う意味でビックリしたよ。

全てにおいて中途半端。
呪いホラーはこう撮るといった基本部分が出来ていない。

たかがAKB48メンバーが出ているからと客を見込んでこれが劇場公開されて、元祖がOV。
納得出来んぞ私は。

関連作:
『ひとりかくれんぼ』(オリジナルビデオ)
『ひとりかくれんぼ 劇場版』

評価:★★
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シャッター アイランド

2010年09月13日 01時46分19秒 | 洋画サスペンス
SHUTTER ISLAND/09年/米/138分/劇場公開
監督:マーティン・スコセッシ
出演:レオナルド・ディカプリオ、マーク・ラファロ、ベン・キングズレー、ミシェル・ウィリアムズ

<ストーリー>
精神疾患の犯罪者のみを収容したシャッターアイランド(閉ざされた島)から一人の女性患者が失踪。保安官のテディとチャックが真相を追うが、職員や患者は重大な真実を隠していた。
<感想>
最後まで謎が解けず、オチにはビックリした・・・

余程映画を観ていない人間か、この手のタイプの作品に縁が無かった人が吐くセリフ。

10人中9人は途中で読めちゃうでしょ。

そもそも本作はアナグラムという言葉遊びの中に謎が隠されていたんだけれど、タイトルの「SHUTTER ISLAND」自体がそのアナグラムになっている。
並びかえればヒント所か映画を観る前からオチが分かりますから。

「TRUTHS AND LIES」

ネタバレはここまで。

冒頭ディカプーが水が怖い(伏線の一部)とゲロ吐いていたけれど、灯台に行く為に何の躊躇いも無く海水にダイブしていたのには物凄く違和感があった。

オチが読めると言いつつも結構飽きずに観れたのはディカプーの演技が光っていたせいかも。
デヴュー時に比べれば少なくとも貫禄は出てきたように思える。
4度目のタッグとなるスコセッシ監督に鍛えられたのかな。

謎が分かりながらもラストでのディカプーのセリフにはかなりゾクッとさせられた。
あそこが一番、本編中で驚かされた部分でしょう。

しかしどうにも話の流れとしても、どんでん返し的な所にしてもスコセッシ映画とは思えない。
何となくシャマラン映画ですよ、これは。
自分的にはシャマラン臭がプンプンしてくる。
もし本作をシャマランが撮っていたら、彼らしいなぁって妙に納得出来るんだけれど、スコセッシが撮ったとなると巨匠にしては雑な作品になっちゃったなぁって気がするんだよね。

悪くはないんだけれど、スコセッシにしては演出に凄味が無いと言うか、話の持って行き方に驚きや新鮮味が無いと言うか。

監督の名前で損をしているような感じがするんだよなぁ。

監督=シャマランだったら案外好評価得たかも。
イメージが一番怖い。

オフィシャル・サイト(日本語)
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評価:★★★
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ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習

2010年09月13日 00時58分02秒 | 洋画コメディ
BORAT: CULTURAL LEARNINGS OF AMERICA FOR MAKE BENEFIT GLORIOUS NATION OF KAZAKHSTAN/06年/米/84分/劇場公開
監督:ラリー・チャールズ
出演:サシャ・バロン・コーエン、ケン・ダヴィティアン、ルネル

<ストーリー>
人気コメディアン、サシャ・バロン・コーエン扮するボラットが、祖国カザフスタンの発展のためと称して善良なアメリカ市民に突撃インタビューを敢行し、大騒動を巻き起こす。
<感想>
先日観た『ブルーノ』が甚く気に入ったので、監督と主演の2人が作り上げた本作を期待を大にして観てみた。

面白い。
滅茶苦茶面白い。
半端無い面白さ。

『ブルーノ』程イッちゃってはいないけれど、十分に馬鹿(良い意味で)。

どうなんだろう、ゲリラ撮影が多いんかな?

地下鉄電車内での鶏騒動、中古のアイスクリーム売りカーに本物の熊を乗っけてのハイウェイ走行、ポコチン丸出しでホテル内を2人の男が大暴走、憧れのセクシー女優サイン会での女優拉致未遂。

もうホント、笑えない場面が無い位。
犯罪すれすれ?な所が逆に気持ち良い。
爽快。

ユダヤ批判等のブラックさもあるけれど、軽いジョークとして観ればな~んも問題なし。

息子のムケチン写真を無修正で見せられた時はちょっと引いちゃったけど^^;

イギリス人のサシャ・バロン・コーエンが見た目からすっかりカザフスタン人に成りきって、アメリカを滅茶苦茶に引っかき回す様が痛快過ぎる。
下ネタは多いけれど、くどく無く適度に配置されているのも良い。
ドキュメンタリー作品でこれ程までにゲラ笑いしたのは過去に記憶がないな~。

84分という尺の長さが物凄く短く感じた。
この「ボラット」というキャラをもっと観たい。
第2弾として再登板して欲しい位、かなりツボな愛すべきキャラですね。

最初から最後までバカ全開で笑い飛ばしておきながらも、締めでは良い事言っちゃってるんだわ。

「遠くのものに目を奪われていると、近くにある美しいものに気付かない」

ナイスデスネ~~~。

オフィシャル・サイト(日本語)
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評価:★★★★☆
10/09/10DVD鑑賞
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