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Windows XP~10 Mac 10.6~10.15
1・ScanSnap SV600 FI-SV600A
¥50,100 Amazon.co.jp (12/3執筆時)
対応サイズ:
A3対応
読取方式:
CCD式(レンズ縮小光学系)
歪み補正:
可動式ラインセンサー
設置寸法: 525×484×383mm
重さ :
3kg
富士通の
FI-SV600は、スタンドスキャナとしては、
日本で最も有名なスキャナです。
本体サイズは、
210mm×156×383mmです。これとは別に原稿を配置する場所が必要です。
それを勘案すると、作業に必要なスペースは、
525×484×383mmとなります。
Atlasも、発売早々に配備しました。
思っていたよりも
小型でした。写真の白い紙がA3のコピー用紙になりますので、目安としてはそれよりも一回りあれば設置できます。
読取方式は、この製品の最大の
特長です。
一般的なスタンドスキャナは、いわば、格安低性能のデジカメを、原稿の直上から撮影しているような仕組みです。
デジカメのように、一瞬で撮影できますが、
被写体深度が深く取れないために、
原稿の中心から離れるほど歪む(=ピントが合わない)という、
致命的な欠陥があります。
一方、
FI-SV600は、オーバーヘッド型ですが、「
フラッドベッドスキャナに近い」仕組みを取ることで、低歪曲率と画像ムラのなさを実現しています。
第1に、被写体深度を合わせるための
高被写界深度レンズ、
第2に、カメラ特有の色ムラを防ぐための
高指向性LED光源、
第3に、可動式の
ラインCCD型センサーが、奏功した結果です。
簡単に言えば、フラッドベッドスキャナと同じで、
センサーが動く構造なので、センサーと原稿の距離が遠く離れていても、ある程度の画質をキープできているわけです。
画質は、記事の後半で詳しく実験しますが、一般的に「
良好」です。
とくに、
FI-SV600は、
CCDレンズについて
縮小光学系を採用したことで、デジカメ方式など「影」になってしまうとじしろの部分も「
しっかり認識できて」います。
ドライバーも、出来が良く、とくに歪んだ原稿の補整は、
ほぼ自動的に水平に変換できます。初回利用時はその精度に「びっくり」しました。
このほか、原稿サイズや、
カラー・グレースケール・白黒原稿の判別など、大量取り込み時の利便性にも配慮が見られます。
また、
マルチクロップ機能も便利です。名刺や新聞の切り抜きなどをまとめて読み取り、その結果を、自動で切り分け、電子データとして相応しい形状にしてくれます。
同じような仕組みで、見開きで取り込んだ、
書籍などもページごとに分割可能です。
一方、このドライバーは、ScanSnapの独自企画で、
TWAINとISISには対応していません。他社の連携ソフトを利用する場合は注意点です。
PCとの接続は、USBケーブルです。
Macにも対応します。
利用においては、単独のスキャニングはできず
パソコンが必須です。ただ、接続したPC経由で、DropboxやEvernoteに接続できる仕様で、この面で
クラウド対応は充実する機種です。
出力は、PDF形式のほか、
Word・Excel・PowerPointにも直接的な変換ができます。
なお、ScanSnapは、カラー判別機能があるほか、Windowsでは高圧縮機能も利用できるため、
一般的にファイルサイズは小さいです。
添付されるソフトは、PDFの高度な編集が可能な、ニュアンスの
Power PDF Standardと
Power PDF Converter for Macです。
日本未発売ですが、日本円に換算した場合
1万円強の価値のあるソフトになります。もちろん日本語に対応しています。
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以上、
FI-SV600Aの紹介でした。
フラットベッド型のスキャナに近い読み取りシステムを取っているために、
従来的なスタンドスキャナとは一線を画しているといえます。
後ほど書くように、大きさの部分のほか、画質面でもフラッドベッドスキャナに比べると
欠点もあります。そのため、
利用目的は選ぶ機種なです。
しかし、アイデア次第で、
相当便利に使えそうな機種です。スタンドスキャナとして、選んで後悔することはないでしょう。
2・サンワダイレクト CMS-V46W
¥24,317 Amazon.co.jp (12/3執筆時)
対応サイズ:
A3対応
読取方式:
書画カメラ式(800万画素)
歪み補正:
なし
設置寸法: 幅470×奥行455×高さ337mm
重さ :
620g
CMS-V46Wは、サンワダイレクトが直販しているスタンド型スキャナの
入門機です。
以前は、
400-CMS013というより安い製品もありましたが、
生産終了になっています。
こちらも
A3サイズまでの原稿に対応できる機種です。
本体サイズは、折りたたみ時のスペックですが、
W255×D93×H80mmです。
図像としては、最大で、40×30cmまで撮影可能です。
読取方式は、「
書画カメラ式」です。
富士通の
SV600のようなCCDセンサーではなく、800万画素のデジカメ用
CMOSセンサーを採用します。
撮像素子サイズは
非公開です。
ただ、以前発売されていた下位機種は1/2.5サイズでしたので、その程度と見込めます。
LEDバックライト搭載で、補助光の明るさ調整も可能です。
本機は、基本「
デジカメ」なので、30フレームながら動画も扱えます。
そのため、
遠隔講義のライブな資料提示にも使えます。学校関係の需要がありそうですが、
顕微鏡アダプタも付属します。
一方、画質については、この方式だと、被写体深度が浅いため、
富士通の
SV600のような、本などの厚みのある被写体は、
かなり不得意です。
画質も、こうしたタイプは、仕組み上、
色ムラが生じやすいと言えます。
また、あくまで
カラーが前提の作りで、
グレースケールや白黒2値での取り込みを前提としていない点も注意してください。
一方、フォーカスについては、カメラ式なのでオートフォーカスがつきます。
ドライバーは、Windows用のみ用意されます。
トリミングやPDFの作成などはできます。
富士通の
SV600のような、自動的に「傾き・歪み補整」をして「フラッドベッドスキャナ」のような取り込み結果を再現する機能はありません。
PCとの接続は、USBケーブルです。
なお、この機種の美点は、
USB電源だけで動く点です。モバイル利用にはとくに便利でしょう。
出力は、一方本機は、動画形式での出力です。
YUY2(YUV)とMJPGに対応します。
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以上、サンワダイレクトの
USB書画カメラCMS-V46Wの紹介でした。
富士通の
SV600とは用途が異なり、スキャナとしては、(クオリティよりスピード重視で)
PC画面で確認しながら、原稿をぱぱっと取り込むための製品です。
人に渡す原稿ではなく、自分の「メモ」用と考えれば、良いでしょう。
そのほか、今回の比較主旨からは少しズレますが、動画を扱えるため、
ライブ講義やビデオ講義などに利用できる点も便利でしょう。
USBケーブルで電源が取れる点からも、使い道は広そうです。
【2200万画素】
3・iOCHOW S5 高画質USB書画カメラ
¥34,690 Amazon.co.jp (12/3執筆時)
対応サイズ:
A3対応
読取方式:
書画カメラ式(2200万画素)
歪み補正:
ソフト方式
設置寸法: 幅470×奥行455×高さ370mm
重さ :800g
【2100万画素】
4・iOCHOW X9 高画質USB書画カメラ
¥34,690 Amazon.co.jp (12/3執筆時)
【2100万画素】
5・iCODIS X9 高画質USB書画カメラ
¥34,690 Amazon.co.jp (12/3執筆時)
対応サイズ:
A3対応
読取方式:
書画カメラ式(2100万画素)
歪み補正:
ソフト方式
設置寸法: 幅470×奥行455×高さ350mm
重さ :
2.1kg
【1700万画素】
6・iOCHOW S3 高画質USB書画カメラ
¥29,800 Amazon.co.jp (12/3執筆時)
対応サイズ:
A3対応
読取方式:
書画カメラ式(1700万画素)
歪み補正:
ソフト方式
設置寸法: 幅470×奥行455×高さ350mm
重さ :750g
【1500万画素】
7・iCODIS X7 高画質USB書画カメラ
¥29,700 Amazon.co.jp (12/3執筆時)
対応サイズ:
A3対応
読取方式:
書画カメラ式(1500万画素)
歪み補正:
ソフト方式
設置寸法: 幅470×奥行455×高さ375mm
重さ :
2.18kg
【800万画素】
8・iOCHOW S1 高画質USB書画カメラ
¥19,800 Amazon.co.jp (12/3執筆時)
対応サイズ:
A3対応
読取方式:
書画カメラ式(2100万画素)
歪み補正:
ソフト方式
設置寸法: 幅470×奥行455×高さ350mm
重さ
:750g
これらは、中国香港のメーカ「
Hong Kong Codis Electronic」が製造する書画カメラです。
日本では、2系統の名前「
iOCHOW 」「
iCODIS」と2系統の名前で販売が見られます。また、グローバルでは「
MEGASCAN PRO」という名前で売っている書画カメラになります。
Amazonを通して、日本でもネット販売をしています。
いずれも、
A3サイズまでの原稿に対応できる機種です。解像度別に、4種類あります。
しかし、書類の取込用として現行水準といえるのは、
1700万画素モデル以上でしょう。
なお、
Xシリーズと
Sシリーズがありますが。
Sシリーズは、具体的な説明はないものの、モバイル用に軽量化しているようです。
それ以外は、シリーズ間の明確な違いは
確認できません。
本体サイズは、
iOCHOW X9で、
約350 x 85 x 255mmです。
設置寸法は、A3マットをひく場合の概算ですが、以上の用になります。
やや小型で、
設置性は良さそうです。
なお、重さについては、上位機については、マットなどの付属品込みの重さのようで、単純に比較はできない点、断っておきます。
読取方式は、固定フォーカスの「
書画カメラ式」です。
また、最大
2100万画素のカメラですが、
センサーの種別とサイズは非公開です。
なお、撮像素子が同じならば、画素数があげれば、ファイルサイズが大きくなるほか、
ノイズがのりやすくなります。
LED補助ランプが
9つ付くのはノイズ対策でしょうが、もう少し情報が欲しいとは言えます。
画質も、この方式は、やはり
色ムラが生じやすいと言えます。
また、オートフォーカス機能がないので、(固定焦点なので)一般的な利用には
問題はないでしょうが、分厚い冊子などの取り込みは、少し不利かもしれません。
ただ、先ほどの製品と異なり、
白黒やグレースケールでの読み取り前提の設計なので、一般的なスキャナとしての基本的な用途は持ち合わせます。
ドライバーは、一方、同社の下位機種に較べると、
歪み補正には対応するため、カメラ式の難点の1つは緩和されます。
PCとの接続は、USBケーブルです。
USB電源単独で動きます。また、電源不足の際には、2つ搭載のUSB端子から補助電源を得ることも可能です。
出力は、PDF形式など、4種類に対応可能です。
一方、サンワダイレクトの製品と異なり、
動画撮影は目的としていません。
---
以上、
iOCHOWのUSB書画カメラの紹介でした。
書類のスキャンに特化して考えると、先ほどのサンワ製品よりは、使い勝手の部分を含めて
本機のほうが優れているでしょう。
ただ、日本に代理店がない製品ですから、長期的に使う場合、
ドライバ周りのアップデートなどには気を使いそうではあります。
ーーー
9・iOCODIS S2 高画質USB書画カメラ
¥12,420 Amazon.co.jp (12/3執筆時)
対応サイズ:
A4
読取方式:
書画カメラ式(500万画素)
歪み補正:
ソフト方式
設置寸法:
重さ :
1.36kg
10・iOCODIS X3 高画質USB書画カメラ
¥19,900 Amazon.co.jp (12/3執筆時)
対応サイズ:
A3対応
読取方式:
書画カメラ式(800万画素)
歪み補正:
ソフト方式
設置寸法:
重さ :
770g
11・Aibecy スキャナ 最大A3スキャンサイズ
¥13,999 Amazon.co.jp (12/3執筆時)
対応サイズ:
A3対応
読取方式:
書画カメラ式(800万画素)
歪み補正:
設置寸法: 45×40×41cm
重さ :
1.2kg
12・プリンストン USBドキュメントカメラ PDP-U8MA
¥14,960 Amazon.co.jp (12/3執筆時)
対応サイズ:
読取方式:
書画カメラ式(800万画素)
歪み補正:
なし
設置寸法: 幅90×奥398×高さ408mm
重さ :
730g
一方、書画カメラは、画素数が少ないものならば、もう少し安いものが、日本のプリンストンほか、中国の各社から輸入されています。
ただ、現行水準からすると、どれも画質は
あまり期待できません。
【2020年】
【1200万画素】
13・サンワサプライ 400-CAM069
¥29,800 Amazon.co.jp (12/3執筆時)
対応サイズ:
A3対応
読取方式:
書画カメラ式(1200万画素)
歪み補正:
ソフト方式
設置寸法:W518×D470×H337mm
重さ :
800g
400-CAM069は、サンワサプライの、同社のオーバーヘッド型の
上位機です。
2機種ありますが、いずれも、
A3サイズまでの原稿に対応できる機種です。
本体サイズは、上図の通りです。
十分に、
軽量でかつ、小型です。
読取方式は、こちらも、「
書画カメラ式」です。
センサーは、
1200万画素のCMOSセンサーです。
先述のように、画素数はむやみにあげればノイズが増えるので、
この程度で問題ないでしょう。
一方、
CMOSであることは開示があるのですが、撮像素子のサイズなどは
非開示です。
画質は、本機についても、仕組み上、被写体深度の問題があるので、
色ムラが生じやすいと言えます。
ただし、本機は、カラーのほか、
白黒やグレースケールと区別して取り込みができる機種です。
その上で、
オートフォーカス機能があるのが注目点です。
固定焦点の書画カメラには必ずしも「マスト」ではないですが、
ある程度厚みのある原稿でもピントが合いやすいでしょう。
一方、本機も、
リアルタイム表示可能です。ZoomとSkypeにも公式に対応します。
ただし、本機は、その場合、
あくまで静止画の提示です。
動画には対応しないため、用途によっては注意してください。ただし、画素数の面から
提示画質は良いです。
したがって、顕微鏡アダプタは未付属ですが、画質が良いので、持ち運んで
プレゼンや講義に使いたい場合には便利でしょう。
ドライバーは、一方で、一定の水準があります。
傾き補整・自動トリミング・取り込み時の指の自動消去など、
同社の下位機よりかなり優れる性能です。
OCR機能・連続撮影機能・マルチページ分割機能も搭載です。
指の部分の自動補正はないですが、
シャッターボタン機能をもつ有線リモコンがあり、連続撮影は、便利です。
PCとの接続は、USBケーブルです。USB電源単独で動きます。
また、電源不足の際には、2つ搭載のUSB端子から補助電源を得ることも可能です。
出力は、Jpeg PDFを含めて、5種類に対応可能です。