「おかしいぞ、柔道連盟! 」のブログに、幾つかのコメントをいただき、ありがとうございました。賛成、反対、それぞれのご意見があることは当然ですが、それらのコメントを踏まえ、もう一度、この問題を考えてみたいと思います。
その前に申し上げたいのですが、私は谷選手の今までの実績については、ほんとうに素晴らしいと思っています。また、福見選手の名前は初めて知ったのであって、何の関わりもありませんので、客観的に感じたままを書いています。
まず、柔道連盟の考えに賛成というご意見ですが、
「異論はありません。全柔連の選んだ選手は結果を出しています。谷本歩選手は、国内では一人の選手に連敗したが、オリンピックでは金メダルを獲得している」というものです。
確かに、このご意見も分かりますが、福見選手が金メダルを獲得できる確率は低いと決め付けるのは、いかがなものでしょうか。
「金メダル獲得の確率を上げるという観点からすれば妥当だと思います。選考委員で決めるなら、そうした事態は十分予測されます。柔道関係者として、今回の結果には納得がいきます。他の競技でも関係者が見れば納得するかもしれません」
金メダル獲得の確率を上げるという考えを否定はしませんが、やはり今の時点で実力が勝っている者が選ばれるのが極めて分かりやすいことです。谷選手については世界選手権までに調整すれば大丈夫というのが柔道連盟の考え方ですが、大きな賭けではありますね。
柔道連盟の考えに反対のご意見は、
「あまりに理不尽すぎます。優勝した選手が出られないのならば、何のための大会なのか。今回の決定はマラソン以上に納得いかない」
「谷選手は辞退すべきです」
「実績では福見選手も十分だと思う」
「大会の結果を代表選考の参考にしかしないのなら、参考会とでも名称を変えるべき。どうしても谷選手を特別扱いしたいのなら、試合の結果にかかわらず、最初から代表に決めてしまっておけばいい」
いずれも、もっともなご意見だと思います。
やはり、関係者に考えていただきたいのは、柔道連盟の考え方が果たして一般社会の常識に照らして妥当なのかどうかということです。「世代交代」「若手育成」といった視点からも慎重に選ぶべきではないかと思うのですが。