北の旅人

旅行や、ちょっといい話などを。そして、時には言いたいことを、ひとこと。

海外旅行での失敗談②

2007-04-13 14:23:25 | Weblog

◇バンコクの空港で騙された!

20年前のゴールデンウィーク、仲間3人とタイ・インド・ネパールへ10日間の旅をした。一番のお目当てはヒマラヤの大パノラマを上空から見るマウンテン・フライト。もし、当日、天候が悪かったら飛べないので、前日、1500mの高原からヒマラヤの眺望を楽しもうということなどから、自由にスケジュールを組めるようにとオーダーメイドの旅を企画した。

旅の始まりはタイのバンコク。失敗は第一日目に起こしてしまった。空港へ現地のガイドが迎えに来ているはずが、なかなか見つからない。そこで、仲間の一人が、自分の名前を「○○でーす」(こんなことを言ってはいけなかったのだが)と言ってガイドを捜していたところ、「○○さん、○○さん」と言って、3人の若い連中が駆け寄ってきた。

そして、すぐに、3人のスーツケースを待たせてあった車に乗せてくれた。いやに親切だなと思っていたら、車はなかなか出発しない。そのうちに「チップをくれ」という。もちろん、冗談じゃないと、はねつけ車を走らせた。そこで、こりゃおかしいぞということになった。

運転手は、まぁまぁの日本語を話すので、「何分ぐらいでホテルに着くか」などと聞きながら車に乗っていた。30分ぐらい走ったあたりから、だんだん明かりが暗くなり、ホテルがある中心部とは違う方向に走っているらしいことに気づいた。

「コノヤロー、これはどういうことなんだ!」と、3人で怒鳴りつけた。すると、運転手は、「日本語はよく分からない」と言い出した。挙句の果てに、「女性がいる、いいところがあるから、そこへちょっと寄って行って欲しい」という。夜10時ごろの話だ。

そうこうするうちに、煌びやかなネオンが輝くホテルのような建物が見えてきた。何と売春宿だったのだ。運転手は、そこで車をストップさせて走らせる様子はない。われわれは、「責任者を出せ」と凄んだところ、中年の女性が出てきた。これが何と日本人だった。聞けば、経営者だという。

事情を話し、タクシーを呼んでもらい、さらにタクシー代2000円はいらないということで、目的のホテルまで送ってもらった。ホテルに着いたのは11時を回っていた。現地のガイドは渋滞で迎えが遅れたのだという。当時はケータイもなく、連絡もうまく取れなかったための大騒動だった。

それから、確か1年も経たない頃だったと記憶するが、同じバンコクで日本人の新婚さんがタクシーの運転手に殺されるという痛ましい事件が起こり、ぞっとした覚えがある。

最近、パラグアイで日本人二人が誘拐され、一人は釈放されたものの、まだ解決に至っていない。日本人は、どこの国へ行っても狙われているということを、改めて肝に銘じておく必要がある。