北の旅人

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今なぜ、中学校で武道・ダンスの必修化?②

2012-04-03 13:35:35 | Weblog

全国の中学校で、「武道」が必脩になったことについて、今なぜ?と思っていたのだが、これは2006年の教育基本法改正にあるということが分かった。(北海道新聞2012/3/31)

2006年と言えば、安倍内閣が「美しい国日本」をつくるというスローガンを掲げ、[教育再生会議]を立ち上げて、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」「武道などを通じて、徳目や礼儀作法、形式美を身につけさせる」として、学習指導要領が改訂されたのだ。思い返せば、確かに、当時は「愛国心」について様々な議論が行われていた。教育委員会の指導の手引にも「愛国心」が記されているという。札幌市の場合、公立中学校97校のうち、すでに男子は全校で柔道を選択し、女子も新年度には全校で導入されるという。

また、「柔道の授業は相手を尊重する精神を学ぶ狙いがあり、受身を身につければ日常生活でも有効。(安全面でも)競技や部活動とは違う」と。すでに、女子にも柔道を取り入れている学校の教頭も、「受け身や礼儀などを重視し、技より畳になじませることが中心になっている」と説明している。

何事もマイナス面だけを心配していればキリがないが、やはり、こんな動機からの「武道」の必修化には、どうしても違和感が残る。「愛国心」「徳目」「礼儀作法」「形式美」「伝統文化」「郷土愛」などに比重をおくとするなら、他にいくらでも指導法があるだろう。たとえば、女性に対してなら、柔道よりも「着物の着付け」や「礼法」を教える時間を積極的に導入するなどした方が、よほど趣旨に適っている。若い女性のマナーの悪さが特に目立つことを思えば、なお更だ。着付けの学校や礼法学院は全国にあるから指導者養成なども可能だ。

もう一つ。生徒に、「武道」の授業を課すなら、その前に「国旗・国歌」に反対する教員にこそ指導を徹底すべきなのだ。大阪市で、国歌を歌っているかどうか「口元チェック」を行ったというのは、どうかと思うが、政権与党の幹事長が日教組のドンと言われるだけに、なかなか難しい状況ではある。我々は、この機会に、日本の教育について改めて考えてみる必要がある。同時に、有権者が今こそ賢明な選択をしなければならない時だということだ。

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