北の旅人

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まだ、おかしいぞ「悪質運転の厳罰化案」

2013-02-17 14:35:43 | Weblog

悪質運転による事故に対する厳罰化を進める、法制審議会の部会と警察庁が罰則案を出してきたが、まだまだ、おかしい!

とくに、無免許運転に対する罰則を強化したというが、これが何と「道路交通法」の改正というもので、今まで1年以下の懲役または30万円以下の罰金」であったものが、3年以下または50万円以下の罰金」にする。そして、無免許運転で事故を起こした場合、懲役刑の上限を準危険運転致死傷罪で、15年から20にし、自動車運転過失致死傷罪は7年から10へと加重するというもの。

だが、本来、無免許運転による事故は、危険運転致死傷罪の中に組み込まれるべきものなのだ。危険運転致死傷罪の中に、「未熟な運転技能」と記していながら、なぜ「無免許運転」とズバリ書かないのか。誠に不思議だ。そもそも運転する資格がない者が運転することが、絶対にあってはならないことなのだ。無免許運転は、危険運転致死傷罪においては、いの一番に適用されなければならないものだ。無免許でも、京都亀岡での事故のように、一晩中運転していても、それまで事故を起こしていなかったから、未熟ではなかったというようなバカみたいな話は聞いたことがない。無免許運転に対する考え方が実に甘すぎる。

かつて、福岡県で幼児3人が酒酔い運転で死亡するという痛ましい事故があったが、この時も、事故を起こすまでの数キロは正常に運転していたというような信じられない判断があって唖然としたが、要は、無免許にしろ酒酔いにしろ、事故を起こしてしまったのだ。そんな、非常識な裁判などがまかり通ってきたが、それは結局、少しでも加害者の刑を軽くするということにしか見えない。被害者側にとって到底容認できるものではない。

今回の厳罰化に当って検討している法制審議会のには、錚々たるメンバーが名を連ねているが、まだまだ常識的な判断がなされていない。また、立法機関である国会も、無免許が危険運転致死傷罪に該当しないような、いい加減な法律を通してきた責任は重い。猛省をうながしたい。

もう一つ、言いたい。

このような法改正を行う場合、「被害者や遺族感情に配慮して」という言葉が使われるが、これとて、誠におかしなことで、被害者や遺族が声をあげなければ法律が変わらないとでも言うのか。悪質交通事故に対する検察庁、警察庁、裁判所、国会などには、もっと、もっと、しっかり判断してもらいたい。そうでなければ、悪質運転による事故を撲滅することはできない。



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