講談社学術文庫の1冊、禅語散策、田上太秀さんの本による。日常語となった禅語に、茶話とある。茶話会などと使う。ちゃわ ということもあるらしい。茶の意味は、苦い茶もあれば、おいしくない茶もあるから、ありふれたほどの茶ということだと、田上さんは説明する。この禅語が、禅宗の寺院では、説法のことを指す。茶を飲みながらの話になる。夜間の茶話を夜話という。さわ、やわ、文壇夜話となった言葉の用い方に、飲むものまで変わってしまう、禅の用語である。その茶話に続いて、みつご、密語をあげて、綿密、親密と、とらえている。それは秘密にはならない、密である。密蔵という語もあるが、それは秘密になる。みつごはまた、みっちを開示する語である。ぶっち、仏意、みっち、密意ようになると、いかにも禅であるが、それを密語ごとして、内証を明かすことになる。しかし、密語を師資相承としたものであるから、難しくもなる悟りの境地である。親密の道理を密ととらえたのは、道元である。 . . . 本文を読む
マレーシアのクアラルンプール飛行場で起きた白昼の事件、暗殺から7日が経過した。アジアの情勢を映し出す事件となるような兆候だ。ここに変化があるとすれば、この情報網の世の中で依然として歴史の事件は起こるべくして起こるのかということである。空港のカメラがその様子を13分写し出す記録映像をメディアが流すのを見る。瞬殺とタイトルにしているのは、まさに、情報が見せるものである。警察発表ではその死因がわからないとするのも時代の先にあるものへの不安を掻き立てる。マレーシアのクアラルンプール飛行場で起きた白昼の事件、暗殺から7日が経過した。アジアの情勢を映し出す事件となるような兆候だ。ここに変化があるとすれば、この情報網の世の中で依然として歴史の事件は起こるべくして起こるのかということである。空港のカメラがその様子を13分写し出す記録映像をメディアが流すのを見る。瞬殺とタイトルにしているのは、まさに、情報が見せるものである。警察発表ではその死因がわからないとするのも時代の先にあるものへの不安を掻き立てる。 . . . 本文を読む