弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

一票の格差 違憲の意見「限りなく1に 近く」なり

2023年01月25日 17時41分56秒 | 判決どどいつ
今日の最高裁大法廷判決から。
https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=91707
前回衆院選の一票の格差2.079倍(選挙人数比)に合憲判決。
ただし、その後の「アダムズ方式」に基づく選挙区割りの変更により、約1.99倍に縮小している。
格差「1対1」説で、2倍さえも許容しない原告たちは大いに不満だろう。
反対意見は宇賀克也裁判官(行政法学者出身)のみ。格差が2倍超である以上は、あくまでも違憲であり、その後の是正を考慮して、選挙無効とはしないとの「事情判決」をすればよいという筋論。
その他全員による個別の補足意見等さえも全く付かない合憲判決。
ちなみに、原審の高裁判決は合憲9件・違憲状態7件だった。