Sydney Yajima


GSM会員希望者は下記のURLへお進みください。
http://www.gsm.jp/

オーストラリアの市況

2009-07-02 22:49:22 | オーストラリア株式
午前中は強含みで、どのセクターも上げていたが、午後、終わり間際になって、急に下げた。
金融関連は、0.41%程度の上昇にとどまり、WBCは0.51%落ちて 19.58ドル雇用が悪いだろうという予想から、ローンの借り入れが落ちるとみている市場関係者は多い。NABは0.74%上げて21.85ドル。NABはATM手数料を安くしたために、10%も利用者が増えたと言っている。

ベースメタルは、回復してきていることが、昨夜のロンドン取引価格をみると分かる。今日はその影響が出ているようだ。BHPは1.18%上げた。34.30ドルになり、RIOは0.29%上げて51.751ドル。RIOは新株オファーの97%はすでに買い取り手がついて、キャピタルは15ビリオン増えたとしている。

オーストラリアの第二位のマイニング会社であるウッドサイド ペトロリウム (WPL)は、1.86%下げた。現在41.66ドル。西オーストラリアの天然ガス採掘の計画が発表された後、下げに転じた。50ビリオンダラーのプロジェクトコストがかかるといわれている。

オーストラリアは貿易赤字が記録的に大きくなっていたことが 今日 報じられた。6月の赤字は556ミリオンダラーにものぼり、予想の100ミリオンよりも大きくなっている。

CBAのエコノミストであるセバスチャン氏は、「輸入は12.5% 去年よりも少ない。貿易の活発であった時代には終わりがきたようだ。来月には、もっと商品価格が下がる可能性があり、特に、鉄鉱と石炭価格の下落が響いている。今後も赤字幅が広がる可能性がある」と指摘している。
また輸出に関しては、「3月までの四半期は輸出が伸びてオーストラリアドルが強くなった。27%も最低価格から上げている。だが、輸出需要が減ってきていることを考え、年間の輸出のそうりょうとしては およそ10%は去年に比べて落ちるだろう。最悪、去年の半分になるというありえる話だ。

オーストラリアドルは今日は、やや下げて、0.802USDになった。

マーケット全体では 4.26ビリオンダラーのトレードがあった。
4;30の段階で ASX平均は3832 ちょうど0.75%下げている。

今夜のアメリカ合衆国の注目するべき発表は、雇用率に加えて、一般給与が発表されることだ。


スティーブン ダフリアン
マーケット アナリスト CBA マーケット クローズ (4;30AEST)より意訳


*ここで、問題なのは、オーストラリアはこれから、ようやく時間はかかったけれども深刻な不況へと突入していく可能性が広がったということである。なぜなら、今までの好況は、中国からの需要のおかげで、資源がたくさん売れたからだ。しかし、貿易赤字が増えていることは、この小さなマーケットのサイズしかない人口わずか2500万人のオーストラリアが、資源国として輸出している以上の消費をしているという背中が寒くなるような数字が出ていることである。私は中国は確実に不況の波が吹き荒れているはずだと思う。なぜならほぼアメリカの輸出が止まっているといっていい今の状況が長く続けば、さらに状況は悪くなるはずで、確実にオーストラリアへその影響が押し寄せてくるからだ。もちろん、オーストラリアの場合は、時間をずらしてくるから、多少 マシに見えるかもしれないが、影響は津波の震源よりも、その津波の行き着く先のほうがより被害が大きかったりする。エルニーニョ現象がオーストラリアに旱魃をもたらす可能性が、今年は高いので、もしかすると、日本にとって影響があるかもしれない。なぜなら重要な小麦の輸入先であるオーストラリアからストップすることは、確実に穀物価格の高騰を呼ぶからだ。それは直接生活に結びつく、パン、麺類などなどの価格へと跳ね返る。