Sydney Yajima


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イスラエルの要求

2010-07-17 08:10:52 | 世界情勢
イスラエルが毎年、中東の平和のために、アメリカが貢献するのは、当然で、それはアメリカの利益になる。と、軍事援助を要求している。
オイル事業などを展開して巨利をえているアメリカは、アメリカ国内のいわゆるユダヤ票の取り込みも必要で、そのために、毎年拠出している。
しかし、2010年の援助要求額は、突出していて、なんと、2775ビリオン ダラーである。(日本円で約250兆円)。
それは、ガザから単発的に発射されるロケットランチャーに対して、あるいはミサイルの脅威に対して、現在日本でも配備されているミサイル捕捉 迎撃システムを導入したいという考えだ。しかしそれにしても、金額は突出している。
もし仮に、パレスチナ自治区からの迎撃のみに限っていうならば、このシステムは、それこそ銀だま鉄砲を跳ね返すために、ダイナマイトを使うような話で、説得力がない。
もし、説得力のある話を期待したいならば、それは対イラン戦術にとって必要な金額だということであろう。

イランの核保有疑惑は、かなり信憑性をもって語られているが、現在アメリカのCIAが捕捉している情報では、すでに、イランは核爆弾を保有しており、いつでもイスラエルを攻撃できるとした、仰天情報がもたらされている。実に、イランの実力は、中東の中でもぬきんでており、さらにホルムズ海峡の封鎖という奥の手を実施されれば、オイルに頼っている国々(もちろん日本も含めて)は、製造がストップする危機がやってくることさえありうる。

問題は失業問題などを多く抱える現在のアメリカにとって、2775ビリオンもの金額の拠出は、容易ではないということだ。

日本のバブルが600兆円規模であったことを勘案して、その金額の規模を考えてみると、すごいことが分かる。中国が、去年打ち出した景気対策のお陰で世界はまだ崖っぷちから転げ落ちていないのだが、そのときに中国が打ち出した大胆な対策だといわれた金額でさえ、40兆円である。
もし、今のアメリカが250兆円を自国の経済のために 効果的に使うことが出来れば、必ず アメリカは向こう10年程度は内政が落ち着くはずだ。
だのに、打ち出せないのは、もうそれだけの体力がオバマ政権にないことを告げているとまで思えるほどだ。

しかし、もしイスラエルにそれだけの金額を ポンと、それこそ ポンとやってしまって、一体アメリカにとって どれだけのメリットがあるというのだろうか?

考えてみると、この金額は、イスラエルの対イラン戦争を予測させるのに十分説得力のある数字だ。

もしイスラエルがこの金を使い、イラン戦争を始めたなら、世界第三次大戦になるだろう。
なぜなら、ロシアが黙っているはずはないからだ。

そしてこれが2010年の要求であることをあわせて考えると、金の準備から実際の戦争に至るまでのロードマップ・・・時間・・・がおよそ2年から6年程度という予測を立ててみることは、大胆すぎるだろうか?