アメリカは、すでに軍事作戦を立てている。
だが、それを韓国とあけすけな事前協議などはできない。
なぜなら、北に筒抜けだからだ。
アメリカの軍事作戦は、韓国、ソウル市を守るためのものであり、最大限にそのことに集中しているものなのだが、自分たちの国を守るための軍事作戦を、敵に筒抜けにしてしまううえ、敵国に愛情を持つ大統領を選ぼうとしているソウル市民を、それも、その敵国に殺されようとまさにしている、その人たちを守らなければならないというアメリカのジレンマはいかほどであろう。
いっそのこと、知らぬ顔をして、全員殺されるまで様子見をしようと思うほどだが、いかんせん、軍事の最前線38度線は守り切る必要があるので、そう簡単にはいかない。
そこで、アメリカは副大統領を送りながら、現在事前協議を行っているが、それらはおおよそ終わった。
先制攻撃をする場合は、奇襲で行う必要がある。
一気に、敵の攻撃力を削ぎ、しかる後、陸軍を送るのが良い。
まずは、38度線に沿って東西に広がる軍事拠点をしらみつぶしに叩き、同時に空爆によって制空権を完全に掌握したのち、陸軍を入れる。
この陸軍を入れる段階が実は難しい。
中国と韓国が同時に入る場合、お互いが反目し軍事衝突が起きる可能性がある。
アメリカとしては、空爆とミサイル基地の破壊は行うし、また、核施設の徹底破壊も行うが、陸軍を入れるつもりも装備の用意もしていない。
つまり、韓国と中国の間で、死闘を繰り返そうとも米国は戦闘には、関与しないのであろう。
しかし、空爆と徹底的な破壊により、北朝鮮の、ミサイルと核施設は完全に破壊されるので、日本は守られる。
金正恩の斬首は、ずっと後で良い。
理由は、今までの中東への攻撃を見ていれば分かるだろう。
サダムフセインも、ビンラーディンも、戦争が終結した、ずっとあとで、殺された。
終わりを宣言するのは、混乱を極めた後の方が、より、効果があることを米国は知っている。