
外の空気は冷たいけれど、
ベランダからの光で
午前中の部屋の中は暖房要らずです。
一週間後に控えた初釜の道具を
そろそろまとめて運ぶ準備をしなくてはと出して並べて。
それを眺めながら、
「十年が過ぎたのか・・」と
ふと物思いにふけってしまいました。
十年前に、三十年勤めた仕事を思い切って辞して
それまで細々続けていたのですが
本格的に長年の夢だったお茶生活に入りました。
でもその途端に一人住まいをしていた母が体調を崩し、
私のもとに連れてきて来ることに。
余命二カ月と言われた母と、それから十年一緒に過ごしました。
母は「今が一番楽しい」といつも言ってくれました。
そんな母を去年の夏見送りました。
その言葉を思い出してはまだ涙ぐんでしまう私ですが。
母との時間、そしてスタートした御茶三昧の生活。
楽しい十年だったなあ。
悲しいことやさびしいことはありましたが、
不思議と辛いことはなかったですね。
好きなことをしている有難さでしょうね。
十一年目を歩みだした今、
私のような小さな茶道教室には身に余るお弟子さんに恵まれて、
本当に幸せだなと思います。

新しいプリンターでやっと印刷できた初釜のスケジュール表
毎年のことながら、お茶会に向けて、
お点前や半東に初デビューの人
そしてベテランの人、
それぞれが自分の目標と、ペースで
頑張ってくださる姿を見るのは本当に嬉しいものです。
これからも皆さんが自分の生活を豊かにできるような
自分らしいお茶を見つけていく手助けができたらいいなと思っています。
お稽古のない一日。今日は植木屋さんに行って
初釜のお花を見つけに行こうと思います。
思ったお花が見つかるでしょうか
裏千家我孫子茶道教室