三月三日はひな祭り、五節句の一つ「上巳の節句」ですね。
明日は月曜日ですから、そんな気分を味わう雛の宵は今夜でしょうか。
お雛様を眺めての稽古も今日で終わりです。
桃の花と椿の花が、雪洞の灯りに照らされて浮かんでいます。
今夜は電球のあかりの雪洞ですから、スイッチを切らずに寝ましょう。
お雛様の最後の語らいを夢の中にまで、連れていきましょうか。
お家元のまだ若宗匠だったころの著書、
「私の二十四節気日記」を思い出してめくってみました。
私などには雲の上の存在のお家元が、少し身近に感じられた本です。
二十四節気の一つ一つは、今では耳慣れない言葉もありますが、
お茶を楽しみだすと、心に留まる季節の言葉ばかりです。
改めて読むと、何気ない言葉の中に、何年かのお茶生活の積み重ねで、
これはと感じるものが少し増えたように思います。
何事も、受け皿次第ということでしょうね。
そういえば、先日の講演でお家元は、
「膝に座りだこのできた人にこそ、話がしたい」とおっしゃっていました。
近頃の、頭で理解するだけでお茶を語る事の多い風潮に、
感じることも多いのでしょう。
時にはつらい修行に耐えてこその茶の道と、気持ちを新たにしたものです。
その時にこのような言葉も例に出されました。
「牛飲水成乳、蛇飲水成毒」
同じ水でも、牛が飲めばこれを乳とし、毒蛇が飲めばこれを毒に変える。
ということですが、
これは志が違えば、おのずと行き着くところが違うということでしょうか。
こんな言葉に、なぜもう少し若い時に耳を貸さなかったのかと、
時少し遅しの感がありますが、人生もう少しあるようですから。
ところで二十四節気でいうと、もうすぐ「啓蟄」です。
冬眠から覚めて、牛になる・・頑張ってみましょうか・・。
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