竹垣のフェンスと、枝折戸を新しくして、
狭いベランダ露地も何とか雰囲気だけは整いました。
腰掛に座って見える景色ですよ。
もっともっといろいろやりたいのですが、
あまりやっても、10年に一度の大規模修繕のことを考えると、
これくらいでとどめておかなくてはなりません。
とにかく何もかも取り払って、ゼロにしなくてはならないのですから。
ベランダにはエアコンの室外機が二台置いてあります。
これが露わになっているのが一番興ざめなので、
直接見えないように工夫します。
手前の左に見える木でおおわれている部分が茶室用の一台。
奥の竹垣の向こうにリビング用の一台があります。
とにかく、環境が整わないとできないお茶ではなくて、
一人でも多くの方に、お茶を楽しんでいただきたいというのが、
私の何よりの願いで、微力ながら稽古場を開いたのです。
茶室が持てるとか、茶庭があるとか、
そういうことが整うのははきっと一握りの人でしょうが、
お茶をやってみたいという人はたくさんいらっしゃるのでは。
でも時間と経済力と、環境その他、それとさまざまな先入観が、
お茶に飛び込めない理由になっているようです。
何も持たないゼロからの出発でも、何とかなる。
お茶の楽しみ方はいくらでもあるというところを、
少しはお見せできたらと、日々奮闘?しているのですが。
足りないから工夫をするのですよね。
「侘びとは少し足りないこと」とか、
「藁屋に名馬をつなぎたるがよし」とか言います。
完全でないところに侘びはあると。
完全な人はちょっと削り、
何もない人は一つだけ光るものを持つ
ということになるでしょうか。
少し足りないどころか。たくさん足りないです。
名馬もいません。
でもお茶は楽しめますよ。
上をみたり、人をうらやんだりしなければね・・・
まだそこまで悟れていませんが・・・
私は、分相応以上に楽しませてもらっていると思っています。