寒山の詩の一節で、世俗を離れた禅の境地。
ああ今の日本にこんな深山幽谷はあるのでしようか・・
とにかく日本中暑いですね。
進歩はだらだらと登る坂道ではなく、
路の過程にある階段のようです。
ある日突然、ふっと一段上がります。
一段が長いこともあるし、とんとんと2~3段上がってしまうことも。
一滴一滴とたまっていった水が、
ある日ついにあふれ出すといっても良いでしょう。
稽古をしていての醍醐味は、その瞬間に出会えること。
一人一人が自分でその手ごたえを感じて、
顔が引き締まるのを見られるのは楽しいことです。
先日、二年をかけてある資格試験に合格した方が、
「一つ目的を果たしたので、次の目標はお茶名をいただくことです。」
まだちゃんと何も覚えられていないのに大丈夫でしようか」と。
お茶をするのに必要なことは、好きであるということと、
続けるという才能だけと、私はいつも思います。
継続は必ず形に現れるものです。
暑い暑い日曜日。
稽古を初めて丸三年を迎える男の子。
ふと見た顔が、少し大人びて見えました。
いつの間にこんな表情に。
ひと月ほど間が空いたからでしょうか。
これも身体的にも大人になるという、もう一つの成長ですね。
その顔が、床の白い木槿と重なって、清々しくて、
今日は心に残りました。
明日は誕生日。
この一年成長したかしら。
まあ体の成長はとっくに階段を下っていますが、
もう一方はまだ可能性ありですね。