昨晩は家人に届け物を頼まれ、夜の9時半頃に出かけました。一度家を出てしまうと結果は見えてますよね?・・・そのとおり、一昨日の深酒など何処吹く風、いつものバーに立ち寄ってしまったのです。
「ママ、昨夜かなり飲んじゃったから、今日は加減して飲むね。」
「・・・またまた、出来もしないことを」
ママのおっしゃるとおりでした。
「ママ、じゃ帰るわ」
「帰る前に麦茶一杯飲んでいったら」
「大丈夫、大丈夫、そんな飲んでないし、昨夜よりかなりしっかりしてるから」
「だって、7杯飲んだんだよ」
「えっ???!!!」
加減して飲むはずの人が、気がつきゃバーボン・ダブルをロックで7杯も飲んでました。(あ~あ、しょうもねぇ)
それでもって、ママに出された宿題の回答を、ここでご報告したいと思います。
「明日は、ピーカンだってよ」とママ
「じゃまた暑くなるねぇ・・・・ところでピーカンのピーって何のことなんだろね」
「はい、バブさん、それ宿題。明日ブログに答えを書くように」
結論から言いますと、じつはハッキリしていないようです。
もともとは映画撮影の現場で使われていた、いわゆる業界用語らしいのですが、その語源は諸説あるそうで、とりあえずは幾つか列挙してみます。
1. とある映画監督が晴れ渡った夏の空を見て、自分の吸っているタバコ、缶ピースのパッケージの青色のようだってんで、缶ピースの俗名「ピーカン」と呼ぶようになった。
2. 完全な天気という意味で「パーフェクト・コンディション」が、パー・コン→ピーコン→ピーカンに変化した。
3. 晴れた日には、カメラのピントがカーンと決まる、あるいは完全に合う、これを語源にピントカーンもしくはピントかんぜんがピーカンになった。
4. 昔、夏の日差しが強いときに、ヒバリがピーピー鳴くし、カンカン照りだから、「空がピーピーカンカンに晴れている」という言い回しがあって、これを略した。
5. オペラ『蝶々夫人』の中で、アリア「ある晴れた日に」を歌いながら蝶々夫人を待っている人物が『ピンカートン』なので、晴天=ピーカンとなった。
なんだか、どれも本当のようでもあり、嘘っぽくもあり(笑)
そんな中、最も支持を得ているのは、1番の『ピース缶』説だそうでありますよ。
ただし、同じ『ピース缶』説でも、多いに美化したような別説がありまして、
旧約聖書の『ノアの箱船』の話は皆さんご存じですよね。
ノアは神の命に従い、箱船を制作して、彼の家族と全ての動物の一つがいだけをその箱船に乗せます。幾日も続いた嵐の後、生き残ったのは箱船に乗っていたものだけ、嵐は静まったものの洪水は収まらず、見渡すかぎり水また水。洪水の様子を見るためにノアはカラスを放ちます、ところがカラスはいっこうに帰ってこない。次に鳩を放ちます、こちらは戻ってきたものの収穫なし、一週間待ってもう一度鳩を放ちました。すると今度は晴れ渡った夕暮れにオリーブの葉を咥え戻ってきたのでした。
「陸地も顔を出し、間違いなく洪水は治まってきている。」
それでも、帆やオールの力を借りずにノアは箱船を神の力にゆだね、ついにアララテの山にとどまったのでした。奇しくもその日はコルトレーンの命日7月17日でした。(アハハハハ、これはよけいかな)
話を本題に戻しましょう、ピーカンに通じる話がここに隠されているのでありまして・・・
つまりですね『ノアの箱船』の鳩です鳩。嵐が収まり晴れ渡った空から帰還するオリーブを咥えた鳩、ほら、どっかにそんな鳩がいるじゃないですか。
そう!缶ピースのマークです。
ごめんなさい、缶ピースは手元にないもので
現在私が吸っているピース・ライトのマークです。
つまり、この『ノアの箱船』の鳩から、晴れ→オリーブを咥えた鳩→缶ピース→ピーカンと、まぁそんなわけですわ。(笑)
これは、いかにも良くできた話ですけど、映画関係者の業界用語一つが、こんなとこまで考えて使われ始めたとは、私にはとても思えないんですが。
以上、ママ、宿題の提出をこれにて完了とさせていただきます。よろしいでしょうか?
さて、今日の一枚は、アート・ペッパーです。
この頃のペッパーは、すでに長いソロを取れなくなりつつある次期でしたので、おおむねペッパーのソロは短めです。それでもサブタイトルどおり、ペッパーとマーティ・ペイチが協力して選んだ名曲を、ビッグ・バンドをバックに楽しそうに歌うペッパーは、悪い感じがしません。これはペイチのアレンジに助けられているところが大なのかもしれませんね。
よく知った曲ばかり並ぶアルバムでもありますから、聴いている方も何だか楽しくなったりして、ただ、この頃ペッパーが凝っていたというテナーやクラリネットの出来はどうなのか?これは聴いてのお楽しみみたいなものですかね。
私は、クラリネットあたりは「悪くないなぁ」なんて思ってますけど
さすがに今日は飲みに出かけられない私、このアルバムを聴き終わったら、趣味部屋で飲み始めちゃおうかなぁ~~~~(笑)
ART PEPPER + ELEVEN
1959年3月14[3,4,8,10], 28[2,6,9,12]日, 5月12日[1,5,7,11]録音
ART PEPPER(as,ts,cl)
PETE CANDOLI, JACK SHELDON, AL PORCINO(tp) DICK NASH(tb) BOB ENEVOLDSEN(ts,v-tb) VINCE DE ROSA(frh) HERB GELLER, BUD SHANK, CHARLIE KENNEDY(as) BILL PERKINS, RICHIE KAMUCA(ts) MED FLORY(bs) RUSS FREEMAN(p) JOE MONDRAGON(b) MEL LEWIS(ds)
1.MOVE
2.GROOVIN HIGH
3.OPUS DE FUNK
4.ROUND MIDNIGHT
5.FOUR BROTHERS
6.SHAW NUFF
7.BERNIE'S TUNE
8.WALKIN' SHOES
9.ANTHOROPOLOGY
10.AIRGIN
11.WALKIN'
12.DONNA LEE