機動画報日誌 Mk-Ⅱ

英 浩史の日々徒然を記すブログ

○ めぐる航路、遥か 後編

2015年04月27日 | 映画
どうもです。

 元々からしてイベント上映で通常料金よりも安く、映画の日に行って
も変わらないのは前編の時に判ったので、仕事帰りに行ってきました。

 前編のラストで登場した《しゃべるユンボロ》マズルとリーマ、
そして存在自体は推測されていたもののTV版劇中ではほぼ全く言及
されていなかった陸上国家が物語に絡んできます。起動はしている
ものの機体制御系に不具合があるのか、動かすことができないマズル
を、レドの協力を仰いで何とかしようとするリーマですが、(あくまで
あの世界の中の)大人たちの事情で、人質拉致からちょっとした戦争
状態にまで発展してしまうという展開。

 クジライカとは《和解》できている訳だし、何よりもチェインバー
が居ない状況で、どうしても戦闘シーンが地味目にならざるを得ない
中、その辺りは結構頑張っていたんではないかと。チェインバーのコア
と接続したらいきなり「いい動き」をするマズルはどうかと思います
し(*1)、海の民を軸に描くんだから、もう少し艦隊運動を俯瞰したよう
なカットがあっても良かったかな、とは思いますが。
 あと、チェインバーのコアと接続したことでマズルの《人格》形成
にも影響があったということなのかも知れないので、アリといえば
アリなんですが、マズルが下した決断が二番煎じ過ぎてちょっと
ガッカリ。

 決して鬱エンドではなかったけどハッピーエンドでもなかったし、
ラストに向けてのラケージの言動とかリーマが抱え込んだ罪悪感とか、
ちょっと解りづらい処があったこともあって、少々腑に落ちないラスト
でした。
 でもまあ、今回も(というか今回は本編を観る前に)BDソフトは
買ってますんで(*2)、観返してその辺りの再検証をしてみたいとは
思ってます。

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  *1:マズルの基本システムがチェインバーのそれとそっくり(というか、後に銀河
    同盟となる《地球脱出組》が地球を離れる以前に完成していたもので、どちら
    かというとチェインバーの原型か)なのは、安直と言えるかも知れないけど、
    一応の前振りもあるし、これもまあアリかな?と。
  *2:一緒にプログラムも買ったんですが、売り子さんに「前編と後編、どちらです
    か?」と聞かれるまで、前編プログラムは諸事情で販売を中止していたこと
    をすっかり忘れてました。
           
    で。まとめて買って来た訳ですが、前編の方にはこんなペーパーが封入して
    あったり。
           
    中の解説やコラム等に重大なミスがあるとか乱丁・落丁とかなら修正が入る
    だろうし、発注ミスなどで予定部数を調達できなかったとかなら増刷すれば
    済む話だし。
    一体どういう事情があったんでしょうかね?
  

△ 劇場版シドニアの騎士

2015年04月24日 | 映画
どうもです。

 映画の日、三本中の三本目です。これはもう、純然たるTV版総集編
でした。ただまあ、ここから続く新作として「第9惑星戦役」は既に
TVで放映中ですし(*1)、こちらも戦闘シーンに偏重した構成になって
ました。

 自宅のHDDレコーダーに残してあるフルサイズのTV版と比較・確認
した訳ではなく、劇場で観た時点での(個人的な)印象なんですが、
一つのカットの尺を伸ばしていたりカット自体も増やしたりしている
のか、同じ戦闘エピソードでも劇場用に《盛っている》んではないかと
思われ。
 全編3DCGアニメですから、キャラにしろメカにしろベースデータは
ある筈で、あとはそれらをどういう画格でどう動かすかを設定するだけ
でいいんじゃないかと思う訳で、少なくとも手描きで一から描かなきゃ
いけない2Dアニメよりは少ない手数で出来そうな気も(*2)。
 そりゃまあ、鼻クソほじりながら片手でチョチョイとできるなんて
思ってはいませんが、とりあえず劇場版と銘打っておいて新作カットを
用意できないほど特殊な技術って訳でもなかろうと、つらつらと思う訳
ですよ。

 ・・・まあ、単なる勘違いというか思い込みに過ぎなくて、追加カット
自体がなかった場合、前提が根本から瓦解して全くの無為になる推測
(というか妄想?)ではありますが(苦笑)。
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  *1:劇場で観た順番で言えば「アルペジオ」→「境界の彼方」→「シドニア」なん
    ですが、新作が観ることができる順番はちょうど逆になるんですかね、もしか
    して?
  *2:そういう意味では「境界の彼方 過去編」も盛り気味の戦闘シーンだったような
    気がします。こちらは普通に2Dアニメですから、昨今デジタル処理の工程が
    大半を占めるとはいえ大元の原画は手描きでしょうけど。
    例えば境界の彼方と、既に3Dデータのあるシドニアとで同じ《芝居》のシーン
    の映像を作ろうとした時、双方どの程度のコストだったりマンパワーだったり、
    時間だったりを要するんでしょうかね。
  

△ 境界の彼方 過去編

2015年04月23日 | 映画
どうもです。

 4月の映画の日、二本目です。「過去編」となっていて、引き続き
「未来編」が予定されている点ではTV版総集編で一本、新作で一本
という「Tiger & Bunny」や「アルペジオ」、あと前後編二本+新作に
なりますが「まどか☆マギカ」など、ここ最近の流行り(?)に近い構成
です。
 オープニングが丸々、第6話の妖夢退治だったりして初っ端から
やらかしてくれてますが、本編は《秋人と栗山さんの心の交流》的な
ものも含めた日常部分は大幅に削られていて戦闘シーンに特化した
感じ。とにかく栗山さんが常に戦っている印象が強いです。
 無事帰ってきて秋人から返してもらったメガネをかけて「めでたし
めでたし」ってところから新作ストーリーが始まる訳ですが、そこから
「未来編につづく」までがあっという間でした。

 「アルペジオDC」で例えたら、対ヒエイ戦もなくいきなりムサシと
お父さまが出てきて・・・でもないな。振動弾頭の実戦テストで弾頭
が発射された時点で音楽が流れ出してエンドロール開始って感じ?
 別段、怒りが湧くわけでもなく呆れたという程でもないんですが、
ちょっと肩透かしを食らってガッカリというのが正直なところ。

 そういう訳でエントリータイトル頭の 評価も、未来編への期待と
合わせて△ということで。
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△ 君がいなくちゃだめなんだ

2015年04月18日 | 映画
どうもです。

 今月も映画の日に合わせて三本、観てきてはいたんですが、バタバタ
のうちに半月が過ぎてしまいまして。

 深夜のアニメなんぞを観てますと、けっこうな頻度でCMが掛かって
いて、当初はぼんやりとニューシングルの宣伝かな、と思っていたん
ですが、よく見てみると歌と同タイトルの映画主題歌とか書いてあって
「は?」となったり。
 そういやNewtype誌で連載されている彼女のコラムでも「主演の実写
映画が・・・云々とか言っていて「は?」となった覚えが・・・。

 で、まあ「はなざーさん信者(笑)」としては観に行かずばなるない、
ということで。

 という感じで観に行ってきた訳で、スランプに陥っていた童話作家
「楓アン(花澤香奈)」が居なくなってしまった飼い猫のペローを探す
なか、行く先々で現れる、既視感のあるメッセージを追いかけるうちに、
小さい頃、同じく童話作家だった父親との交換日記に描かれたおとぎ話
を思い出し、さらには事故で死んだとされていた父親が実は・・・。そして
さらに実は・・・というストーリーなんですが、面白かったか?と聞かれる
と「ん?・・・ウ~ム」と唸るしかないというか何というか。

 とりあえず物語の構造がよく解りません。ある種のファンタジー
なんだろうけれど、死んだ人の魂が生きている人の前に現れる、という
ものではないし、パラレルワールドやタイムパラドクス的展開のSFでも
ないし。
 公園の真ん中に忽然と現れるメッセージボードとか、取材旅行として
行った海外の書店でサイン会を開いている状況とか、青空と陽光に
煌めく住宅の屋根の下で雨に濡れているアン(*1)とか、敢えて言えば
誰かが見ている夢の中なのではなかろうかとは思うんですが、さて
それじゃあ誰の夢なんだ?となると・・・。少なくともアンのではないのは
明白で、もしかしてアンの父親の・・・なの・・・かなぁ・・・?という感じ。

 正直、もう一度映画館で観返そうという気にはなれないし、積極的に
BD/DVDを買おうって気にもなれないというところ。ただまあ、実際に
売り場で見掛けたら(そしてその瞬間(*2)懐に余裕があれば)いちファン
アイテムとして、脊髄反射的にでも買わないという保証はどこにも
なかったりしますが(笑)。
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  *1:そのシーンが出た当初は「雲待ちすらできなかったのか?」とか思いましたが、
    何度か繰り返されるし、後々の展開から考えると、それ相応の演出意図があって
    のことなのかな?と。
  *2:例えば何かの支払いをする必要があって銀行からおろしたお金とかでも、手を
    付けないとは言い切れなかったり・・・・・。
  

こういうのでいいんだよ

2015年04月02日 | 雑記
どうもです。

 ついに最終回を迎えてしまいましたね「ガンダムビルドファイターズ
トライ」。トーナメント戦は先週で終わり、メイジン×2のエキシ
ビジョンマッチからガンプラコンテストへ進み、ユウマと、彼の優勝
に異議を唱えたサカイミナト(*1)とがガンプラバトルに突入という
構成は1話丸々使ったエピローグとしては上々の展開ではないかと。

 セカイも修行の末に自分でガンプラ作り上げて(トライバーニング
の改修じゃなくてイチから作ってる?)参戦するわ、修業先というか
師匠?の問題で修羅場(笑)に発展するわ、ガンプラを(バトルだけ
ではなくビルドも)楽しむ気持ちを知ったらしいわ。物語の本筋から
は少々外れるエピローグだからできたことではあるんですが、先週
までで不満を持っていたけどちょっと留飲が下がった、という人も
少なくないんじゃないでしょうかね。

 ガンプラに興味のなかった主人公がその楽しさを知って、自分でも
作りたいと思う・・・・という「ガンプラ販促アニメ」としての根幹部分が
ようやく出てきたというか、今までが蔑ろにされてきていたというか。
 ガンプラバトルにしろビルド技術にしろ、格闘技にしろ、妙に勝ち
負けに拘るキャラが多過ぎて、《楽しむものとしてのガンプラ》という
描写が薄すぎたのではないかと。まあトーナメント方式にしている
以上、主人公たちを負けさせる訳にはいかないですが、例えば
当初はリーグ戦方式にして、主人公たちが「負けたからこそ得る
もの」を得る展開(*2)があってもよかったのではないかと思います。

 あと、勝負に拘るということと絡んでですが、主人公たちと因縁を
持つキャラが多過ぎ。ただでさえ今回チームバトル形式にして主役
が3人に増えているのに、それぞれに2~3人ずつぐらい居るのは
どうなのかと。
 グラナダ学園のルーカスみたいに、前振りするだけで結局セカイ
とは戦うことのなかったキャラとかいるし(*3)、一人のキャラに設定
を集約するとか、もうチョイ整理してもよかったんじゃないですかね。

 そういう意味では、スタート当初から言われてきたことですが、
製作が前倒しになって、各種設定やらストーリー構成やら練り込む
時間が足りなかったらしいことが悔やまれるというか、非常に
もったいない作品だったな、というのが個人的な総評ですかね。
 「Gのレコンギスタ」にもそういう雰囲気を感じますが、一年52話を
想定してストーリーを構成したのに、半年26話の枠になってしまった
ので何とか半分に収めたらこうなった、ということなのかも知れない
な、と思ったり。「Gレコ」があまり重要でない部分を大胆に切り捨て
たのに対して「GBFT」は(整理することもなく)無理やり詰め込んだ
という印象ですかね。

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  *1:トライオン3はまだしも、サカイミナトは一体どこへ向かおうとしているんだろう
    か・・・・・・・・?
    というか、もしかしてプラモで出るんですかね、アレ? 軟質樹脂の胴体やら
    極細繊維の頭髪やら、再現できそうもないけど、HGなどのプラキットじゃ
    なくてAGP辺りの関節可動の完成品フィギュアとか?
    まあ、ベアッガイⅢの例もあるから、その辺りの再現性は必ずしも必須では
    ないかも知れないけど。
  *2:この辺り、前作ではイオリ模型店やラルさん行きつけのガンプラバー(?)
    での《野良試合》とか、バトルロワイヤル方式の試合(レースなども含む)が
    うまく機能していたような気がします。
  *3:さんざん逆光で隠しておいて、もしかしてレイジか?とか思わせておいて、
    何の捻りもなくドモンさんだったセカイの師匠とか。
    あと、アドウの右腕とか、いったい何だったのかと。バトル中に右腕の痛みで
    操作をミスってピンチに陥るといった展開もなかったようだし。
    まあ、あの取ってつけたように聴診器をぶら下げた《だけ》の医者にはちょっと
    笑わせてもらいましたが。