機動画報日誌 Mk-Ⅱ

英 浩史の日々徒然を記すブログ

朝蝿暮蚊

2008年11月23日 | チルドレン
どうもです。

 「絶対可憐チルドレン」第34話。予知課の情報により、ある研究所で
起きるバイオハザード事故を阻止するためチルドレンたちが出動。実験
動物として飼われていたハエとシンクロしてしまったエスパーを確保
しようとするが、逆に皆本が(精神的に)乗っ取られてしまって・・・・
という話。今回のキモは、なんと言っても「黒紫穂」なんじゃないで
しょうかね。戸松遥の芝居も悪くなかった(*1)し。

 アバンが全編ダブルフェイスだけしか出てこない展開に、いきなり
打ちのめされてしまいましたが、本編部分だけでいえば比較的原作に
忠実だったんじゃないでしょうかね。演出スタッフにナベシンが
居なかったから(*2)、余計で無意味な遊び(苦笑)もなかったし。

 ナオミ&谷崎は原作では登場してないですが、適度に尺稼ぎができる
キャラとして(いい意味で)巧く使われてるな、と思ったり。谷崎が自分
の趣味を暴走させてナオミに恥ずかしい目に遭わせて、怒ったナオミに
折檻されるというお約束な展開ですが。
 今回のなんて、シースルー防護服だけならまだしも、下にビキニを
着させられる時点で文句を言えばいいじゃないかと。まあ、ホントに
そうしたら尺稼ぎにはならん訳ですが。
 一旦は谷崎の希望通りにして恥ずかしい思いをしたうえで谷崎を折檻
しないと、ナオミの中の何かが納得(?)しないとか????

 今回のエピソード、原作ではどちらかといえば最近のものだったと
思うんですが、エスパーとノーマルの戦争という未来に対する兵部と
皆本の考え方が出ているため第1期(と敢えて言う)後半に挿入されて
然るべき重要なエピソード(*3)ではあります。
 中でも、薫たちに悲しい思いをさせたくない兵部が、その結果を
導き出す役割を、心のどこかで皆本に期待していたり、ノーマルと本心
から敵対しているというか滅ぼしたいとは考えてないのが垣間見えたり、
本作のシリアスな部分がかなり盛り込まれているエピソードではあるん
じゃないかと。

 思うに、原作者はシリアス一辺倒な話を描くのが苦手というか、照れて
しまうんじゃないでしょうかね。シリアスなシーンの直後(や、場合に
よっては途中)にコメディやギャグを入れて「混ぜっ返し」てしまう(*4)
のも照れ隠しの一環とか?
 そう考えると、エピソードの基本部分が(笑える方向に)トンデモな回
ほど、本質部分には作者の真の目的(笑)が隠されているのかも。


 【朝蝿暮蚊】って「秋之行楽」みたいに無理繰りに造った四文字熟語
かと思ってましたが、一発変換するし、ちゃんと存在している言葉なん
ですな。
 ネットのデータバンク系サイトで調べてみると、意味は「つまらない
人間が集まってきて困ることのたとえ」だとか。
 熟語の意味自体は凄く納得できる内容だし「蝿」の字があるから採用
したんだろうけど、今回のエピソード内容を指し示す言葉としては
ちょっと不適当なんじゃないかな、と。
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  *1:蝿に(わざと)乗っ取られてる時でも、もう少し高い声というか普段通りの高さで
    喋った方が良かったとは思うけど。
    でももし「かんなぎ」が何かの間違いで(笑)長期(何シーズンも)アニメ化されたら、
    例のエピソードのナギはこんな感じなんですかね? いや、原作は読んでないので
    内容は知らないんですが、ナギが黒キャラ化すると小耳にはさんだもので。
  *2:前も言ったかも知れなくて繰り返しになるかも知れませんが、ワタナベシンイチ氏
    を全否定する心算は全くないですよ? 個人的に、氏が監督を務めた『へっぽこ
    実験アニメーション エクセル・サーガ』は原作と同等レベルに好きですし。
  *3:基本ストーリーの方は、蝿が人間の人格を乗っ取ったり(乗っ取られた)キャラ達
    が「ウンチ」を連呼したりする、どちらかといえば「トンデモ」な色合いが強い回
    なんですがね。
  *4:確か『GS美神』で横島忠夫が、シリアスな心情を吐露する自分にツッコミを入れる
    美神令子(だったかな?)に「混ぜっ返さんでくれ!」と返すのがあったと思うんです
    が、あれは作者本人の照れ隠しの、さらにセルフツッコミ?




舞乙無双

2008年11月22日 | HiME
どうもです。

 「舞-乙HiME Sifr:0」の完結巻、シュバルツに連れ去られたシフル
を助けるため、ついに「蒼天の青玉」を使ってマテリアライズしたレナ
が立ち塞がるシュバルツのアンドロイドたちに立ち向かう話。
 ワルキューレローブに似た外観の量産型はむろんのこと、前々回での
レナとの戦闘データをフィードバックして自己強化したM-9も、蒼天
のローブをまとったレナには歯が立ちません。

 マテリアライズする直前の状態で、一瞬で山を吹き飛ばす威力を持つ
軌道衛星のレーザーを受け止め、ハイパー化(巨大な分身を物質化?)
して小惑星をぶった切り、GEMのプログラムを書き換えて(ローブの
仕様も強制改変?)マスターの承認なしにマテリアライズして。流石は
「ガルデローベ始まって以来の怪物」ですな。正直、レナの最強っぷり
が前面に出すぎていて、カタルシスに欠けるというか何というか。

 最速のローブと謳われるだけあって、ほとんど分身攻撃といっても
差し支えない戦闘シーンはスピーディーで良いですし、尺の問題は
あるんでしょうが、アスワドのサイボーグはともかく五柱(エリオットを
除く)が手も足も出ずに敗北するのはどうかとは思うんですけど。
 もう少し五柱の戦闘シーンがあっても良かったんじゃなかろうかと。

 設定オタとしては、せめて五柱やサクラのマテリアライズシーンは
欲しかったです。総評としても、設定オタ的には消化不良な部分が多い
作品になってしまいました。

 設定といえば、蒼天の青玉は“移民暦以前(*1)に作られたスーパー
マイスターGEMのひとつ”で、通常のGEMではオーバーロードして
しまうレナのパワーを受け止め切れるんだそうで。
 移民暦以後のGEMが以前のものよりも劣るものしか存在しないと
しても、以前のものに「スーパー」をつける(GEM表示にもしっかり
出てきている)のは安直過ぎじゃないですかね。
 後から作られたものが優れている場合ならば判らなくはないですが、
先に作られたものにまずスーパーをつけておいて、後々作られた劣化品
につけない「標準仕様」ってのは変でしょ。基準はあくまでも以前の
ものだと思うんですけど(*2)。

 サクラ・ハザクラと同行していた「謎のお金持ち(声:石田彰)」は
今回のEDクレジットを観ると「アルタイの大公」ということでした。
 顔出しもしていて、やはりどう見ても彼とサクラの子供が“マシロ”
だろうとしか思えないんですが(*3)、その辺りの(裏)設定ってどう
なっているんでしょうかね。アルタイの大公とタイユァンの第三皇女の
娘がヴィントの王位継承権を持っている可能性って・・・。
 昔のヨーロッパ諸国のように各国王家が姻戚関係で繋がっていて、
現フランス国王がイギリスの王位継承権第3位だったりするみたいな
状況とか?
 王族(マスターGEMを機能させることができる遺伝形質を持った
一族)であれば、国は関係なく王位に就く権利を有するとか?
 単純に、サクラがアヤネとアンリの子孫(孫か曾孫ぐらいか)で、
正式にヴィントの王位継承権を持っていたとか? そうすると女系で
かなり低位か継承権自体がないかなんだけど、ヴィント城襲撃事件で
王族がことごとく殺されてしまって他に候補者がいなかったとかで
あれば“マシロ”が推戴されて、でもニセモノ呼ばわりされる理由も
判らなくもないのかな、と。
 まあ、ヨーロッパ的な考え方だと女系男系を気にすることもないん
でしょうけど、ヴィントとの関係が薄いですから、どのみち継承順位は
低いと思われ(*4)。

 あと、ちょっと気になったのがサクラに対するキョウコの態度。先輩
なのに「サクラ姫様」とか敬語だし、会話もどちらかというと押され気味
だし。
 もしかしてキョウコ・ツマブキってタイユァン出身だったりするん
でしょうかね。


 ところで、ずっとジョン・スミスの傍にいた片目(以外覆面)の少女?
は何だったんでしょうか。他に何かしてないか1/2巻を観返してみたん
ですが特に何かしている訳でなく、単にあのシュモクザメのようなエイ
のようなスレイブを操ってるだけ?
 アリカ達の時代のジョン・スミス(今回のキッド)も移動にエアバイク
を使ってたりして自分ではスレイブを操ってなかったように思うし、
シュバルツの幹部はスレイブマスターではないんですかね。

 そういえば、観返していて気がついたというか思い出したというか。
 シフルを保護したブルースたちが滞在したエアリーズの?ホテルの
プールサイドで、シフルを監視していた女性も何だったんでしょう?
 シフルを抹殺するため、エリオットとは別に行動していたガルデローベ
の刺客なのか、ブルース達に奪われてしまったシフルを再度確保する
ためのシュバルツ(もしくはアスワド)の監視員なのか。この後全く話に
絡んできてないみたいなんですが。

 この辺りも含めてサクラやキョウコ達のGEMの英銘とか、今準備中
だというムック本で明らかになると良いんですが。
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  *1:この辺の解説は、相変わらず深優の役目のようで(苦笑)。
  *2:まあ、移民暦以前の段階でスーパー/非スーパーの区分けがあって、スーパーの
    方が、殆ど継承されてない、いわゆるロストGEMになってるって可能性もあるが。
  *3:もしかして、ナギと“マシロ”って兄妹の関係にあったりする・・・・・・?
  *4:(アルタイが?)ヴィントやガルデローベに恩を売ったのって、この辺絡みの取引
    だったりして?



秋之行楽

2008年11月16日 | チルドレン
どうもです。

 「絶対可憐チルドレン」第33話。生まれて初めての遠足にテンション
上がりすぎな薫が、皆本に作ってもらった(これまた生まれて初めての)
手作り弁当を「不幸な事故」から無くしてしまう。薫の、弁当への
執着っぷりが可愛い話。原作のままでは尺が足りなさ過ぎるってこと
なんでしょうか、パンドラの澪&桃太郎(&マッスル大鎌)が絡んで
きます。

 ちさとや東野、葵や紫穂に桐壺など「事件」関係者の証言(目線隠し
の黒棒つき)からスタートするのは原作の通りなんですが、いきなり
ディレクター(?)の「じゃ本番入りマース!」が入るのはどうなん
だろう?
 オチへの前振りだったにしても、そのオチ自体が弱々ではどうしよう
もなく。B.A.B.E.L.での事情聴取じゃなくてTV番組(?)だから、澪や
マッスルも証言してても問題ないのかも知れませんけど、正直なハナシ、
そんなことに尺を使うくらいなら皆本が三千院家に執事(のヘルプで)
出張しているネタ(*1)で膨らました方が面白かったと思うんですが。
 原作(というか原作者のブログ)を読んでないと分からないネタでは
ありますが、今回の「ハヤテ・・・」キャラの絡み方の薄さでは、観てる
側は「ああいつものお遊びね・・・(嘆息)」にしかならないのではなかろう
かと。いや、基本的にモブシーンはスタッフの遊び心を出しやすい場
ではありますが、今回のに関しては、せっかく原作の楽屋落ち的ネタを
持ち出して来る(*2)のであれば、もっと突っ込んだ話にしてもいいん
ではないかと思う訳で。

 B.A.B.E.L.が秘密裏に作った施設を偵察に来て、遠足でそばを通る
チルドレンたちを見つけた澪は、薫が自慢する(ために無くしてしまう)
皆本の手作り弁当を羨ましがる訳ですが、ここで澪初登場のエピソード
の回想シーンが入っていて、実にいい感じです。結果、見つかった薫の
お弁当を横取りしたり、後半の“戦闘シーン(*3)”へも巧く繋がってるし。

 相変わらず、バンク(+α)の解禁~名乗りシーンが唐突で、蛇足感
いっぱいではありますが。

 澪とマッスルがB.A.B.E.L.を偵察するため、ピザ宅配に変装(全然
変装できてなくて怪しさ満点だが)してダブルフェイスにちょっかいを
出すシーンが挿入されていて、この辺りでも、巧く原作の4コマネタが
活かされてます。

 まさかこのネタを使うために澪とマッスルが出てくることになった訳
ではないと思いますが(苦笑)。

 原稿作業で後回しにしていたため(*4)昨日ようやく買って読んだ
『Newtype』によると、原作で見たことのないあらすじのエピソードが
36話に予定されてたりして、単に単行本化されてないごく最近のネタ
なのかも知れませんが、もしかすると完全アニメオリジナルの可能性も
ある訳で、怖いような楽しみなような、果たして・・・?

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  *1:この原作エピソードの雑誌掲載時、同じサンデーで連載中の「ハヤテのごとく!」
    とネタが重複したため「ハヤテ・・・」の方が話を変えてネタ被りを回避したとか。
    これに対するお詫び(笑)として「・・・チルドレン」の4コマコーナーで、三千院家の
    執事(というかナギの使いっ走り まあこれは綾先ハヤテも変わらんが(笑)ハヤテ
    に対するような感情がない分、使いっ走り感はひとしおだったり)をしている皆本
    が登場している。
  *2:原作者ブログより。製作サイドも今回の「ハヤテ・・・」キャラの客演(笑)は上記 *1
    のネタに絡めてのことであると言っているようで。
  *3:今回のは単なる「お弁当の争奪戦」ですが。
  *4:またぞろHDDレコーダー内に未編集ファイルが溜まり始めてますよ・・・・orz まあ
    前回飛んでから(涙)まだ日が浅いので前駆症状も出てきてないし、記憶容量的
    にもまだまだ余裕があリますけど。



一山越えた

2008年11月15日 | 同人活動
どうもです。

 昨夜帰宅してから、2~3時間の仮眠を挟んでの作業の末に、なんとか
一区切りつきまして。先刻、表紙原稿の入稿を済ませて帰ってきました。



 とりあえず、晩飯食ってひと寝入りしたら、本文原稿の方に掛かろう
かと思っております。


それでは、今日のところはこの辺で。


珍味佳肴

2008年11月09日 | チルドレン
どうもです。

 「絶対可憐チルドレン」第32話。皆本と葵が京都に行っている間、
留守番を言いつけられた紫穂と薫サイドのお話。二人のお守りをしに
来た賢木と紫穂の心理戦(笑)がメインで、前回が“葵エピソード”なら
今回は“紫穂エピソード”といったところでしょうか。

 セミの抜け殻“セミヌード”とか(苦笑)、クルーザーを繰り出しての
沖釣りとか、本来は夏の話なのにこの季節に流すもんだから、ちょっと
チグハグな展開が目立ちます(*1)。わざわざ「それ(セミの抜け殻)、
夏から取っておいたのかよ?」と言わせているのに、キャラクターが
夏服を着てるし、クルーザーでの薫と賢木は水着だし。今の時期、沖縄
辺りの緯度でも水着になれるほど暖かくはないと思うんですが。
 薫がダウンする原因も、単なる船酔いで日射病がなくなっているのは
(夏でないことを考えたら)至極当然なんですが、もう少し前駆症状を
見せておいて欲しかったですね。せめて、頭をガンガン振るくらいの
地団駄を踏ませる(ために酔いが酷くなってダウンした)とか。

 原作を読んだ時点では気が付かなかったんですが、紫穂は、賢木に
指摘されて初めて“自分が子供でいられる幸せ”に気付いたんじゃない
でしょうかね。無意識的に理解はしていても、ハッキリとした言葉で
言われないと解からない事ってありますから。
 でもケンカ(?)相手から図星を刺されて素直に認められるほど大人
でもないし、普段からの「物分かりのいい自分」もあるし。
 ついつい「そんなことは分かってるわよ」なんて返してしまう訳で、賢木
にとってはそここそがムカつく所であるんでしょうが。

 ところで。毎週同じ作画スタッフで廻すのは不可能なのは理解している
つもりなんですが、今週の作画はちょっと厳しかったというか、辛い評価
を下さざるを得ないというか。チルドレンが特に顕著でしたが、目が異様
なほど大きく感じました(*2)。
 キャラの作画が似てなかったからといって、即「作画崩壊」とか言う
つもりはないですが、先週のが、新幹線車内での葵を筆頭として全般的
に良かっただけに、余計にそのギャップが厳しくて・・・・・。


 ・・・・・あと、恐らくは生涯で初めてのことだと思うんですが。

 アニメを観ていて「・・・・釘宮、ジャマ」と口を突いて出てしまう事態が
起きるとは思いもしませんでした。
 いくらアニメ版では作品のマスコット的な位置に据えられているとは
いえ、桃太郎がナレーションして解説しなきゃならないほど複雑な展開
にはなってないと思うんですけど、どうなんでしょうか?
 そういうことをするなら、もっと普段から「ハヤテのごとく!」で
いえば「執事通信」みたいなコーナーを、桃太郎の司会(?)でやって
いたなら、唐突感のようなものはなかったと思いますが。
  
 予告(*3)を見ると、原作では出番のなかった澪や桃太郎(あとついで
に(笑)マッスル大鎌も)が出てくるみたいで、釘宮キャラが優遇される
こと自体に文句を言うつもりはないですけど、もう少し脈絡ある使い方
をお願いしたい。
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  *1:まあ、そもそもの表エピソードである前話が「世界遺産に楽描き」のせいで、放送
    時期をずらす必要があって、それに引っ張られる形でこの時期になった可能性も
    あるので、その辺は割引いて考えないといけないのかも知れないけれど。
  *2:Photoshopの[編集]→[変形]→[拡大・縮小]でいうと、H:115% W:108% ぐらい?
  *3:次回サブタイトル、「の」を無理やり漢字にして「秋之遠足」ってのはどうなんだ
    ろう? 「雨天決行」とかの方がいいような気がするんだが。