暫くの間、真空管の音を「シングルはパワーはないけどキレイな音色だなぁ」とか、「プッシュプルは真空管の割にはパワーがあるなぁ」とか漠然とした印象で聞いていた。そんな中、オールド山水のアンプを目にする機会があり、その質感に魅力を感じた。精悍なブラックパネルにいぶし銀のようなスィッチ類、その質感にすっかり魅入ってしまった。動作品のプリメインアンプをオークションでを落札して音を聞いてますます虜になった。真空管のマッタリとした音色に(あくまでも自分のシステム上の話です)どっぷりと浸っていた感があったので、ソリッドステートの低音のキレがありスピード感のある音にすっかりとはまってしまった。それでも40年も前のアンプだし、鳴らしているスピーカーも古いものなので、現代のものに比べると当然古臭さい音なのだろうが、今の自分の耳には新鮮に感じた。
球アンプ群の中で唯一の石アンプ、この後トランジスタアンプが勢いを増して勢力図が塗り替わることに...