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自由への長い道(上・下)―ネルソン・マンデラ自伝②

2010年06月08日 | 
本を読み進めていくうちに疑問に思った点が三点ほど出てきたけれど、下巻を読んでいてその答えがなんとなく理解できた。
疑問1、なぜマンデラ氏が大統領になったのか?
疑問2、なぜその時期に黒人初の大統領が生まれたのか?
疑問3、なぜ27年もの長い間刑務所の中にいて我慢することができたのか?
    終身刑を言い渡され絶望的な気持ちにならなかったのか。

疑問1、なぜマンデラ氏が大統領になったのか?
マンデラ氏自身はANC(アフリカ民族会議)で指導者として活動していたけれど、最初から大統領になりたいとは思っていなかった。ANCの中には亡くなっているけれどルツーリ首長もいたし、他にもオリヴァー・タンボ氏、ウォルター・シスル氏など指導者としてふさわしい人物が同時代に存在している。それなのになぜマンデラ氏だったのか。
本を読んでいて感じるのは、他の三人に比べて白人の立場を理解することができて白人と融和することができ、なによりも真に指導者としてふさわしい思考と行動をすることができたからだろうと思ってしまう。

疑問2、なぜその時期に黒人初の大統領が生まれたのか?
白人支配に対する黒人の怒りが頂点に達した時。
反アパルトヘイト運動が世界の人々を動かし、政府に対して制裁をかけてきた。
マンデラ氏が獄中で過ごした27年間の間にマンデラ氏に自由を与えろという世論が最高潮に高まり、政府側もそれを容認出来なくなった。
マンデラ氏を含め南アフリカの人々や、世界の人達のエネルギーが結集されてアパルトヘイト撤廃へ向けて動き出し、天の理が南アフリカ初の黒人大統領を誕生させた。
 
疑問3、なぜ27年もの長い間刑務所の中にいて我慢することができたのか?
    終身刑を言い渡され絶望的な気持ちにならなかったのか?
 仲間と一緒にロベン島にいたからお互いに支えあうことができた。
 それに終身刑なのに刑務所の中で死ぬとは思わなかったし、マンデラ氏は楽観主義者で自由に太陽の下を歩けると信じていたと書いてある。
どんなに絶望的な状況に追いやられたとしても、信じる力が未来を拓くということを忘れてはいけない。
コメント
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