去年読んだバーナード・マラマッド氏のレンブラントの帽子。
レンブラントの帽子の中で、『引出しの中の人間』とはタクシーの運転手レヴィタンスキーのことを指していた。
彼は自分が置かれている環境という引出しの中で生きていた。
私はあの本を読んだ後に、自分も引出しの中の人間なのではないかとふと考えるようになった。もしかしたら私も、自分が置かれている環境という名の引出しの中にいるのではないかと。その時から少しずつ感じていた違和感。
去年の年末、自分の置かれている環境に心理的にかなり追い詰められていた時に、ある人からの『挑戦してみましょう』という言葉に背中を押されなければ、ずっと引出しの中にいたことだろう。
私が引出しの中から外に出ると決意したときから、何かが少しずつ動き始めた。
自分が今までに築いてきた環境から外へ出る。
家族や友人や今までの慣習などといった、私に馴染んだ環境から離れていく。
冷たい風を遮る壁や、自分を支えていた地盤が全てなくなることに対する不安。
その不安を打ち消そうと、私は毎日アファメーションを続けた。