は行の日記

ははは、ふふふ、ほっほっほと笑って暮らせたら人生幸せです!

母の降臨

2011-02-21 17:03:35 | 健康&節約生活

認知症を考える住民講座

~認知症を地域で支えることは可能か?~

 

基調講演に、長谷川式認知症スケールを開発された、長谷川和夫先生をお迎えして、

昨日認知症の住民講座が行われました。

先生のお話の後、医師会が行ったアンケート結果の発表があり

その後、パネルディスカッションがありました

その、家族介護者として参加してきました

 

このお話が来たのは、まだ母が元気だったころ

他のパネリストは、市長さんや医師会長さん、信濃毎日新聞の記者さん、地域包括センターの所長さん、

コーディネーターは安曇病院の副院長で精神科部長さん

こんな錚々たるメンバーの中に・・・・・・・・素人一人、私

お話が来た時にずいぶん悩んだのですが、(ブログにも書いた覚えがありますが)

母が元気だったら「やってみな!」と言いそうですし

父は「俺は話すことは出来ても、耳が遠くて人の話がちゃんと聞けないから、お前が行って来い」と

そんな後押しもあって、その上に、生まれながらの大いなる好奇心がムクムクと(笑)

こんな壇上に立つ機会はこの先もうないだろうから・・・・・・・

アガリ症なくせに、引き受けてしまった

 

前日、安曇病院に出向きコーディネーターの先生と打ち合わせを

とっても生きのいい江戸っ子みたいな女性の先生で

「kikiさん、どこでも言っているようなきれいごとは聞きたくないから、本音でバシッと言って」

「行政や医者に対して堂々と文句を言って」

「いろいろ用意する必要はないから、生の言葉でね」

「当日はあなた中心で話を進めるから」

ぐぇぇ~っ!!  なんですと~?

「そんな困ります。私、普段い人してますから、過激なことは言えません・・・・・・・」

私のか細い言葉など目にもくれず 「じゃ、そういうことで!」と打ち合わせ終了

寝ても寝つかれない夜が明け、当日は早々に会場に着く

今更、じたばたしても始まらない、気を落ち着けるために

いつものように、ブログ用に窓から写真を撮った

雪の北アルプスがきれい!

打ち合わせを兼ねて、会議室で会食会

メンバーは前述した錚々たる面々

私の席は市長さんと包括センター所長さんの間

ごそごそとカメラを取だし、「あの、ブログしてますんでお弁当の写真を撮ります」とノー天気なkiki

接待をして下さっていたスタッフの方が

「あっ、だったらこれからお味噌汁配りますから、それも・・・・」と(笑)

あがらないためにも、もう普段通りで行こう!と腹をくくった

 

会場に入って、ぐるっと見回す

300人くらい入っていると、会場の後ろまでびっしり人がいます

いつもだったら、ドキドキしてくる胸・・・・・のはずが・・・・・・

平気です。今までにこんなことはありません。

息子のクラスの親の自己紹介だってあがった私です

・・・・・・・・・・・もしかしたら、いるのかも  母の霊が

私に降臨しているんじゃないか(笑)

こういうことは普段絶対信じないkikiなんですが、そうとしか思えないほど平常心の私

壇上に上がっても同じでした

会場をぐるっと見回し、机の上のお茶を1口飲み、先のパネリストの話を聞きます

私は3番目でした

自己紹介を兼ねて、母の介護の経緯を話し、

その介護の経験から見えて来たこと

地域で認知症の人が暮らすための行政へお願いしたいことなど話しました

いつもだと、唇が引きつって、最初は声が震えるのですが

昨日はすらすらと、普段の私よりスムーズにしゃべれました

居る。やっぱカメちゃんが居る(笑) 

 

パネリストが1巡して、ディスカッションに

最後に先生が私に振ります

「私は在宅で母を看て来ました。いつかはやはり在宅で父を見送りたいと思っています

が、そんな私は息子の世話になりたくないと考えています

住み慣れた地域の施設の中で、会社帰りに息子が「母ちゃん、元気だったかい、おやすみ~」と寄ってくれるような施設で暮らしたい

そんな福祉の地域を造って行けたら・・・・・・・・

そんな言葉で幕が下りました

 

アンケート結果で、びっくりしたのが、「あなたが認知症になったら、1番行きたくないところはどこですか?」の問いに

子の家が30%で1番でした

介護した人ほど、自分の苦労は子供にはさせたくないと考えているのですね

財政が厳しくなると、在宅に!と唱えます

施設介護に比べて在宅だとかかる費用は1/4 だそうです

その3/4は家族の大きな負担で担っているのですよね

私が在宅で両親を見たいと思ったのは、前にも書きましたが

父と母がおじいちゃんとおばあちゃんを家で看取ったから

お年寄りを家で看るのが当たり前の環境で育ったから

今の社会の環境はそうではないですよね

おじいちゃんのおばあちゃんの最後に立ち会える子供なんてそういないのでは?

どうしても在宅で看ろというならば、子育てからし直さなければいけないのではないか

それも学校だけの教育ではなく、家や地域での子供のしつけ、教育ですよね

今の私達や若い親御さんにできる?

無理でしょ、すぐには・・・・何十年後ですよね、結果が出るのは

 

こんな問題を考えていくと、国にモノ申したくなってきます(笑)

旦那がね「一介の主婦が壇上で国にモノ申しちゃいけない」って言うもんですから、やめました(笑)

講座が終わって家に帰り、夕飯を作る気力のないkiki

こってりしたものが食べたいと、ピザを食べに出かけたのですが

2軒に振られ

入ったのはお蕎麦屋さん

そこで、「どうだった?」と聞く旦那に

興奮して

「あのね、全然あがらなかったの、きっとばあちゃんが降臨していたよ・・・・」と話すと

「準備の違いじゃない」とバッサリ切られる(笑)

感情派のkikiと、あくまで理論派の旦那

kikiの暴走は今までこの人が止めていたのね(笑)