山の方に向かう隣の市まで40分ほどかけてミカン「はるみ」を買いに行ってきた。
倉庫いっぱいミカンの山である。4キロ購入。
前に来たとき、因島まで買い付けに行くと言っていたので、「蒲郡とか三ケ日とか
和歌山のミカンとか近くにいろいろあるのにどうしてそんなに遠くしまなみ海道の
因島まで行くのか」と聞いてみた。
「しまなみはミカンの名産地だから。今日も買いに行って今こちらに向かっている」
とのことだった。瀬戸内海に浮かぶしまなみ海道の島々は確かに温暖の土地ではある。
それにしても・・・・。
わたくしが1人旅をした中で最も不安だったのはこのしまなみ海道の大三島の
バス停でバス待ちをした時だった。
今から10年前、どうしてもしまなみ海道を渡りたくなって尾道まで出かけ
そこで1泊して因島、生口島、大三島までバスで行った。
ここまでは前にも行っていて、耕三寺、平山郁夫美術館、大山祇神社など参拝の後
四国にわたるつもりだった。(平山郁夫美術館は以前来たときにはなかった。)
さて、大三島のバス停である。ここで待っていれば四国行きのバスが来ると
言うので多々羅公園で1人ポツンと待っていた。運動公園になっているらしく
広々としたところに人っ子1人いない。本当に大丈夫か?
3時を過ぎていたと思う。タクシーらしきものも見つかりそうもない。
どうしよう?人家も近くには見当たらなかった。
不安に駆られてイライラしながら待つことしばし。
ところが、やはり間違いなく来たのだ。大三島まで乗ったバスの運転手の
言葉は間違っていなかった。
そこから終点の愛媛・松山まで乗り、道後温泉で2泊した。
松山は前にも来たことがあったので翌日内子まで出かけた。
駅前でタクシーに乗り木蝋記念館、和ろうそくの店、内子座などを案内してもらい
翌日徳島に出て大塚美術館を見学、この辺りで宿泊しなければならないかと
覚悟していたけれど何とか神戸行きの最終バスに間に合って帰宅した。
淡路島を通り神戸に出て新幹線に乗ったときはホッとした。
因島のミカンからの思い出である。