花男の物置部屋 引っ越して3箇所目

備忘録的に食ったもん、読んだもん、聴いたもん等を書いてます。

「ORDINARY STORY」 by KIPPER JONES 1990

2006-01-09 21:42:09 | 音楽の話とか

この人が居たTeasっつうバンドのこともよく知らず(未だに知らない・・・)、アルバムラストの曲が良い曲らしいってなんかの雑誌で読み、当時まあ何の気なしに買ったこのアルバム、実はなかなか小粋なFunkアルバムだった。傑作と言うより佳作と言う言葉がぴったり来る。花男にとって結構地味な存在のアルバム・・・のはず・・・でも凄く好き。

時としてFUNKの醍醐味でもあったりもする「派手なこけ脅し」も無く、なんか実にまじめに作られたアルバムである。ちょっと地味かも知れないけど「地味カッコイイ」。決してゴリゴリには行かない。笑えるカッコよさは無いけど、なんつうか普通に気持ちが良い。聴いてると程よく、決して壊れない程度にテンションが上がってくる。一瞬「打ち込みかな?」とか思っちゃうタイトでやっぱちょっと地味なドラムもこのアルバムの生真面目感にぴったり。他の楽器も各パートが破綻無くきっちり整列する。結構緻密で丁寧な作り。個人的な感想としては「この人普段ギャグとか言わねえんじゃないかな」って言う・・・「でも良い人そうだぞ」みたいな・・・なんつうかそういう感じのアルバムです。うーん・・・いまいち伝わらないかなあ・・・

曲の方ではFunkスターの名前を連呼する「Carry On」とかカッコ良いですね。まさにすっかりハウスな「My House」とかはちょっと笑ってしまいますが・・・笑わせようとは決してしてない感じが良いです。クールなFUNKの「Ordinary Story.(PT.1)」とかも緻密で凄くカッコ良いです。「Poor Elaine」とかメロディーが美しいですね。ポップなTrustとかも好きですよ。他の曲もまじめに作られていて好感が持てますよ・・・と、曲の感想もどうも「ですます」調になってしまう感じのアルバムである。

でも一番良いのはやっぱラストの「Watch Over Me」だなあ。非常に美しくて優しい曲だ。気持ち良いなあ~・・すっかり薄汚れてしまった心が綺麗になっていくようだ(実際は薄汚れたまんまだけどね)。この曲のためだけでも、このアルバムを買ってみる価値はあると思うのですよ、マジで。

この人他のアルバムは出てないんじゃないかな・・・見かけたこと無い。調度いまどき一番ダサい感じの時代なのかなあ。でも良いですよ、気持ち良いですよ、ちゃんとしてますよと言う事で聴いてちょ。