花男の物置部屋 引っ越して3箇所目

備忘録的に食ったもん、読んだもん、聴いたもん等を書いてます。

「お客さまのご要望は 設楽不動産営業日誌」 水生 大海

2022-04-30 15:47:20 | 活字もすっげえたまには読むぞ

設楽真輝は小学三年生の時に誘拐され、翌日公園に放置されていた。どうやら誰かと間違えて誘拐されたらしい。それが若干トラウマで、「間違えて人生が変わってしまう」事がなんか嫌だ。で、現在は祖母の不動産屋でお仕事を。なんか不思議な客や管理物件の住人が色々いて、いろんなトラブルに・・・発見された身に覚えのない指輪、騒音クレーマ、金縛りにあう霊障ノイローゼ・・・友人の恋人の痴話騒動にも巻き込まれ、そして相続税が払えないからと依頼に来たのは転校していった小学校の同級生の母親で・・・そんな時自分が誘拐されたあの事件の真相も垣間見えたり・・・そういうお話。

 

サラッとあっという間に読める軽めのミステリィです。軽めでも各ミステリィしっかりしてて、シリーズ化されたより楽しくなるかもなんて・・・

 

面白かったです。

 

 


「K・Nの悲劇」 高野 和明

2022-04-30 11:21:53 | 活字もすっげえたまには読むぞ

フリーライターの夏樹修平は、初めて自分の本が売れ印税も入って、新婚でマンション購入で順風満帆。ただちょっとマンション買って、先立つものはギリギリだな・・・と言うところで、妻=果波が予期せぬ妊娠・・・修平は中絶を提案し果波もそれを受け入れたが、人工中絶のまさにその時果波が豹変し・・・別の女性が取り憑いた?! 元産婦人科医で現精神科医の磯貝は、患者を救えなかったショックで休職中・・・の所へ、産科の医者から紹介された修平が訪ねてきた。磯貝は果波の治療に乗り出すが、事態は一筋縄ではいかず、やがて果波に取り憑いた女性の素性が判明するが・・・そんな感じですか?

 

最近小説が枯渇気味で、以前読んだ「ジェノサイド」の自分の感想

「ジェノサイド」 高野 和明

をふと見返す機会があり、そう言えば他の作品読んでなかったなと、まとめ買いして最近読み始めました。したら今の所全部良いですね。これもしかり。重めでくらいホラーかイヤミスに至るかとやや身構えてたけど、母となろうとする女性を前にした、力は強いくせに心が弱い男性たちの心の葛藤を描いたエンターテイメント小説と言うイメージでしょうか、ホラー&ミステリィでハラハラドキドキもありながら、救いへと至る物語が描かれています。

 

非常に面白かったです。

 

 

他2作の感想↓

「13階段」 高野 和明

「グレイヴ ディッカー」 高野 和明