もぐりの語学教室+修行が辛くお寺を逃走した元僧侶見習の仏教セミナー

ご一緒に学習を!
私は先生ではありません.間違いだらけかと思います.
ご容赦下さい.

4903番:さすらいの青春(518)

2024-10-01 22:14:23 | 語学


さすらいの青春(518)
𝓛𝓮 𝓖𝓻𝓪𝓷𝓭 𝓜𝓮𝓪𝓾𝓵𝓷𝓮𝓼


———————【518】———————————

  Dans  la  voiture   qui  fuyait   au  grand  
galop  à  travers  la  nuit,  les  deux  enfants
s'étaient  rendormis.   Personne  à  qui  parler
des  événements  mystérieux  de  ces  deux
jours.   Après  avoir  longtemps  repassé  dans
son  esprit  tout  ce  qu'il  avait  vu  et  en-
tendu,  plein  de  fatigue  et  le  cœur  gros,
le  jeune  homme  lui  aussi  s'abandonna  au  
sommeil,  comme  un  enfant  triste...
  
  
.————————(訳)—————————————
 
 夜の闇を縫って猛スピードで走り去る馬車の
中で、ふたりの子供はまた寝入っていた.この
2日間の不思議な出来事を語れる人は誰もいな
かった.長い間モーヌは見たこと聞いたことの
すべてを心の中で思い浮かべてみた.そのあと
疲労の困憊と心の悲しみのせいで、この若者も
悲しみを受けた子供のように、眠りにまかせて
しまった.
    
         
——————— ⦅語句⦆ ————————————
   
fuyait:(直半過/3単) < fuir [i→y 型] 
fuir:(自) 逃げる、逃走する.
   Il a fui de son pays. / 
   彼は自分の国から逃げ出した. 
au grand galop:全速力で
à travers la nuit:夜の闇を通り抜けて
s'étaient rendormis:(直大過去/3複) < se rendormir  
se rendormir:再び眠る  
Personne à qui parler:話す相手が誰も(いない) 
repassé:(p.passé) < repasser (自)
repasser:(自) (記憶などが)よみがえる、再び浮かぶ  
dans son esprit:心の中で、
esprit:(m) 心、精神、知性、機知、エスプリ
   esprit もcœur と同じように「心」として
   用います.avoir l'esprit large / 心が広い
   avoir l'esprit étroit / 心が狭い
   avoir l'esprit ailleurs / 心ここにあらず  
tout ce qu'il avait vu :彼が見たものすべて
plein de fatigue:疲労困憊で
avoir le cœur gros:悲しみで胸が一杯だ
   慣用表現なのでこのまま覚えて下さい.
   「心臓肥大」だという場合は
   hypertrophie cardiaque 
      覚えられない?では
   avoir le cœur grand と言ってから
   à cause de maladie de cœur と伝えましょう. 
s'abandonner à ~:~に身をゆだねる
s'abandonner au sommeil:眠気に身をまかす
le jeune homme lui:この若者、彼も
   lui は同格.では、lui を足すと文の効果
   はどう変わるか?
   名詞を直接主語にするより、やわらかい表現
   になると思います.     

   
——————— ≪文法1≫ —————————————
     
fuir [i→y 型] 直説法現在

je fuis——— n. fuyons
tu fuis——— v. fuyez
il fuit ——— ils fuient 


fuir [i→y 型] 直説法半過去

je fuyais——— n. fuyions
tu fuyais——— v. fuyiez
il fuyait ———ils fuyaient 

 

——————— ≪文法2≫ ————————————— 

【関係節が不定詞】

Personne à qui parler des événements 
mystérieux de ces deux jours.:

à qui の後に主語がない!
驚かれたかたもいらっしゃるのでは?
本来はpersonne を先行詞とする関係節中の動詞は
接続法にするのですが、不定詞にしてしまえば、
直説法も接続法もなく大変便利.ただしこの手が
使えるのは「前置詞付きの関係代名詞」のとき
だけです.「…できる」という意味がプラスされ
ます.

Personne à qui parler des événements 
mystérieux de ces deux jours.:
この2日間の不思議な出来事を語ることができる
人(が誰もいなかった)
「誰もいなかった」の部分が脱落しています.
補うなら、文頭に il y avait を足すか、文末に
n'était là. 読者側でを足して読んで下さい、と
言っています.
 
—こんな大切な述語動詞を脱落させてもいいのか?

—personne には否定の意味が含まれているので
 「誰も」までは訳せます.もういちど訳して
みましょうか:

Personne à qui parler des événements 
mystérieux de ces deux jours.:
この2日間の不思議な出来事を語ることができる
人なんて(馬車の中には)どこにもさ.

 


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