ハートのサボテン。
ホヤ・カーリー。
回想療法というのがあるらしい。
もともと心理学用語で、人生を語り、それを共感して傾聴することで、
気持ちを和ませ、安定させ、人生が統括される。
老後うつに有効と思われるが、新しい分野で研究は少ない。
らしい。
懐メロや写真から、当時の思い出を語ったり、自分史を編纂したり、
要するにお年寄りが孫やこどもに昔話をするってヤツだよ。
確かに、高齢者に限らず、昔の話をすると話が弾むし、笑顔が増える。
脳みその奥のほうにしまわれた、埃をかぶったような記憶と当時の感情がよみがえって、
不思議な高揚感があるものだ。
なんてことを思ったのは、先日の友人のお祝い会のとき。
必然「結婚を決めたとき」の話題になり、それぞれ記憶を手繰って語ったのだった。
いまさら、懐かしいような、くすぐったいような、でもその頃の期待を思い出したよ。
『そういうところがいいな~、うまくやっていけるだろうな』と思ったんだったな・・と。
ぶっちゃけ、生活能力に直接関係ないですが、
根っこでは、結婚生活維持に生きてるのかしら。
お年寄りは、戦争体験や仕事の話、生まれ育った故郷や両親きょうだいのことを、楽しく話してくれる。
戦争を除いて、一番幸せで楽しかった頃のことかな。
そして語る機会がなくなってしまったこと。
楽しい思い出を語ろうとすると、普段でない言葉がたくさんでてくる。
馴れ初めを聞くのも楽しいよ。
昔の結婚は、かなりいい加減で、
突然家に上がりこんで帰らなくなってしまって仕方なく嫁にしたとか。
戦争に行かなきゃいけないから、顔も知らない相手と急いで結婚したとか。
性格の不一致も条件もあったもんじゃない。
ワイルドだ。
回想療法かどうかわからないけど、
「楽しい思い出虫干し人」として、無駄話を満喫したいと思います。