映画観てきました。
連休合間の映画の日なので、朝からどっちゃり来てました。
でも映画館が混んでるの嫌いじゃない。活気があるのがよい。
映画館で映画観る人が多くなると嬉しい。
おうちDVDじゃなくて、映画館で観るとどっぷり浸り度が違う。
大画面とか音響とか暗闇とかの環境設備以上に、
大勢の人と同じ体験をする相乗効果かな。
映画への取り組みは一対一なんだけど、
やはりひとりで観るのとは違う。
ライブでも、美術鑑賞でも、知らない大勢と一緒なのがいい。
ライブあとのぱぁ~っとした達成感。
映画のエンドロールが始まった瞬間の、
知らずに溜めていた息が一斉に吐き出されるとき。
感じたものはそれぞれだけど、
同じなにかを共有した仲間意識があるんだよな。
リンカーンです。
色々あって遅れて、スピルバーグの前説の間に席へ。
監督が映画の前に前説しちゃうって、
仕掛けを教えてから手品見るのと同じで、どうよ!と思いますけど。
リンカーンといえば、南北戦争(訂正します!!素養ないことバレバレ)
と「人民による、人民のための・・」の演説。
奥さんが悪妻とか。くらいの知識。
修正案を通すための政治的駆け引き、そのための裏工作、
虚偽ではないぎりぎりの返答。
実は、今の政治家とやってることはそんなに変わらないよね。
戦争をし続ける権利を持つ大統領としての、
家庭のささやかな平和を守りたい家庭人としてのそれぞれの大きな苦悩。
もちろん、これが真実かどうかは別として。
信念に基づき、正しいと思うことをしたいときに、
どこまで妥協し、どこまで押し通すかという見極めは、
次世代へと残した課題を引き渡せるかどうかかと。
他人を信頼できず、自分だけで成し遂げようとすれば、
正論だとしてもそれは独裁。
方向を定める遠くを見る目、足元を確かめる慎重さ、
ゆっくりでも前に進んでいこうとする気長さ。
ダニエル・デイ‐ルイス。もうリンカーンそのものだよ。
リンカーンご本人を知らないですけども。
疲れをひきづりつつも歩いていく後姿、
緊張感あふれる場面での笑いを誘うスピーチ。
歴史とか伝統の重みがないアメリカで、
多種多様な背景をもつ人心を掴むには、
やはりスピーチ力と行動力なんだろう。
任期中に、南北戦争(訂正)後の復興を果たさず、
暗殺されてしまったリンカーンだけど、
アフリカ系アメリカ人が大統領をしている時代を、
自分の蒔いた種が実ったと喜んでいるだろうか。
長いし、字幕長いし難しいし、
それほど山場があるわけではないのだけど、
前知識なくても充分楽しめたよ。
でも、せめてWIKIっとくと、
リンカーンの生い立ちや
測量士、弁護士としての経験が、大統領として生かされているというのがわかる。
それに、奥さん役の人もそっくりでびっくり。
演技力もだけど、見た目も似た人が選ばれるのかしらね。
続編のように言われている、ロバートレッドフォード監督の「声をかくす人」も、
映画館で観たいんだけどなぁ。
そうそう、一体感といえば、朝映画館の外扉が不調で、20人くらいの人が締め出し。
このアクシデントで、映画に遅れちゃったのだよ。
映画館側の対応が遅く、「ガラス割っちゃおうか」との声に、平和な笑いが。
もっと緊迫した状況で、一体感が得られちゃうとエライこっちゃと思いました。