駄楽器駄日記(ドラム、パーカッション)

ロッキンローラーの打楽器日記

改めて「BAND WAGON」を聴く

2023年10月04日 | オールドミュージック

10月4日(水)本日のJOG&Walking=雨で走れず
いやあよく降った。完全防備で朝の仕事に行ったんだけれど、一番ひどい時間が仕事と重なりまして、けっこうなザーザー降りでカッパ着ていてもしっかり濡れました。。。
まあよくあることですが、いちばん困るのは視界が悪いこと。バイクなのでゴーグルをかけてるんだけど、雨粒で前が見えん。暗いし怖いんだ。取ったら目に入って痛いし。まあ、何とか無事でしたが。

てなわけで、オレの懐かし昭和ニッポンロックに参りましょう。
今回はこちら。「はっぴいえんど」の天才ギタリスト、「鈴木 茂」のファーストアルバム、『BAND WAGON』(1975年)であります。

1972年末に「はっぴいえんど」が解散し、セッションバンド的な「キャラメル・ママ」のメンバーとなり、のちに「ティン・パン・アレー」としてスタジオミュージシャン的な活動をしていた鈴木茂さんは、74年の10月に単身渡米、サンフランシスコへ向かいます。そして超が付く豪華な現地プレイヤーとともに録音したのがオリジナルアルバムの『BAND WAGON』でした。
そのメンバーには、ドラムにはタワー・オブ・パワーの「デヴィッド・ガリバルディ」だったり、スライ&・ファミリー・ストーンの「グレッグ・エリコ」などオレでも知ってる名前を聞くと、ドラマー的には「ナ・ナント!」という驚きがあるのだが、本当は違うミュージシャンたちをオファーしていたはずなのに、手違いで集められずに急遽セッティングできたメンバーだったんだと言います。それが結果的にこのアルバムの良さにつながったのかもしれませんが、縁というか運というか、面白いもんだなと思う。
当時、23歳ぐらいだった鈴木さんは、ギターの天才少年と呼ばれてきていながらも悩みもあったんだろう。『ティン・パン・アレーを裏切って渡米した』ということを言っていたようだ。なんとなく重たい。それを知ってこのアルバムを聴くと、そんな重みが加わって一味違って味わえる気がする。
LPには9曲収録で、歌入り7曲のインスト2曲。歌詞は元同僚だった松本隆さんが書いています。なので、どうしてもはっぴいえんどの色を感じてしまう。
自分は、例によって独身寮にて先輩のレコードを借りてカセットに録音して聴いていましたが、当時の印象はまず曲がオシャレだなと感じたけれど、「鈴木さんの歌は線が細いけど、大瀧詠一みたい」、「歌詞がはっぴいえんど」という、どうしてもはっぴいえんどの延長を感じたかったように思う。演奏面では、単に上手としか感じてなかったなあ。
いま改めて聴いて、演奏はどの曲も素晴らしい。ラテンの風味やグルーヴの作り方がいかにも米国のファンク・バンド・ミュージシャンっぽくて、そこに鈴木さんのスライドギターが気持ちよく乗っかかってる。当時流行だったセカンドラインのリズムなどは時代の最先端でありつつ、懐かしくも古臭くない。オレはパーカスが好きなので、裏で弾むコンガの音にもすっかり魅了されてしまうんだけれど、若い頃はそこまで聴いていなかったなんてことを思い出した。

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