『晴れた日には・・・』

日々の雑感を綴ります。

”うしのあらいじる、ななおけのまっしゃい!”

2018年04月18日 | 雑感
年の暮れ、おせち料理の準備をする頃になると
母は、3~4本の太い大根を用意し
納戸から大きなバケツを持ってきて
その中に、せっせと千切りにした大根を入れていったものでした。


そして、人参の千切りも入れて
大量の「なます」の準備ができると
「はあ、これでいっくらでも(いつでも沢山)おなますが食べれるに。」
と、満足そうに笑いました。



そのバケツの中の、大量のなますを見ると
なぜか私は、
昔話「したきりすずめ」の一節

〝そんなら、牛の洗いじる 七桶 吞まっしゃい”

を思い出すのでした。



舌を切られた雀が、雀のお宿に逃げた後、
舌を切った張本人のおばあさんが

〝ちょんちょんすずめどんのおやどはどこらでござるか。ちょっちょ。”
〝舌きりすずめどんのおやどは、どこらでござるか。ちょっちょ。”

と、探しに行く途中、
牛洗いどんと 馬洗いどんに会って雀のお宿を訪ね、

〝牛(馬)の洗いじる 七桶 吞まっしゃい。そんなら、おしえてやろう”

そう言われて、
ごっくんごっくんと、洗い汁を 7桶 飲んでしまう欲張りばあさん。



あの桶は、このバケツくらいの大きさかなあ・・・



そんなことを思いながら
母が、なますを作るのを見て育った私は、
おせち料理をバトンタッチされた後も
母と同じように、同じ量を作って
よく、主人や息子たちに笑われました。



それでも、なますが好物だった母は
喜んで食べていました。
もちろん、私も。



そんなことを思い出しながら
今日帰ってくる母のために
紅白なますを作ってみました。


大根1/3を使っただけですけれど・・・・・
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2 コメント

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このお話、ばんぐみで・・・ (chidori)
2018-04-20 05:11:06
似たような思い出いっぱいあります。

私も実は今毎日、ありあわせの野菜を刻んで 寿司の酢

で混ぜたくってびっくりする量・・タッパーに入れて、三度三度・・・

母が創っていたんです。母が創ったタケノコいっぱいのちらし寿司・・炊き込みご飯

もう60年も前の話なのに、私の中にしっかり刻み込まれています。

お母さんを一緒に過ごせる幸せ、存分に味わってくださいね。

番組で使わせてほしいなー。
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どうぞ!どうぞ! (hi-chan)
2018-04-20 20:03:59
chidori さま

沢山作るのは貧乏性だからでしょうねえ。
いつもはできないけれど、お腹いっぱい食べたい! そんな思いからかもしれません。

こんな私の笑い話のような出来事でよかったら、どうぞ、番組に役立ててくださいな。
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