故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

弱い自分の再生

2016-02-23 11:19:03 | よもやま話

就職活動を始めて4ケ月になります。
今まで5連敗です。
どれも、どうしても行きたいやりたい仕事ではありませんでした。
そんなことをいつまでも言っている場合ではありません。
食うために働かなければならないからです。
自分で感じる評価と世間の評価は違うようです。
年齢だけではないと感じます。
どこかに、自分がやる仕事ではないという性根が相手に見透かされていると感じます。

今度の面接は、自分の全部を出し切ったものでした。
相手が求める人物像にはまることを信じています。
34歳で、今しかないと辞表を出した時は、再就職まで実に9ケ月かかりました。
履歴書を出して断られた会社は、実に100社を越えました。
無鉄砲でした。
今回もここにいてはいけないと判断して辞職しました。
今回は、お金(子供を育てる)ではありません。
やりたいことを今から始めたいが動機でした。
やりたいよりもやらなければが強いといえます。

今日のタイトルは、「弱い自分の再生」です。
就職できないから、自分が弱っているということではありません。
自分が否定されていると感じます。
世の中に求められていないのではないか。
この弱さです。自信を失う弱さです。

次の3つの童謡・唱歌は、すべて大正時代の作です。
今日のタイトルを書くにあたって、思い出した歌詞が「叱られて」でした。
私の心境は、自分が克己すればなんとかなるものです。
「叱られて」や「赤とんぼ」は、時代を色濃く反映しています。
自分ではどうしようもないものを、小さな子供がすでに背負おうとしています。
「すでに」という表現を使ったのは、
今の時代からは想像もつかないような幼い頃からということです。
幼いながらも、やりきれないはずです。

「しゃぼん玉」は、別の辛い想いの歌詞です。
亡くなった子供(しゃぼん玉に例える)を思う切ない気持ちです。
これも、どうしようもないことです。

1.叱られて(大正9年) 清水かつら作詞 弘田龍太郎作曲

叱られて 叱られて
あの子は町まで お使いに
この子は坊やを ねんねしな
夕べさみしい 村はずれ
コンときつねが なきゃせぬか

叱られて 叱られて
口には出さねど 眼になみだ
二人のお里は あの山を
越えてあなたの 花のむら
ほんに花見は いつのこと

2.赤とんぼ(大正10年~昭和2年)
三木露風作詞(大正10年) 山田耕筰作曲 (昭和2年)

夕焼小焼の 赤とんぼ
負われて見たのは いつの日か

山の畑の 桑の実を
小籠(こかご)に摘んだは まぼろしか

十五で姐や(ねえや)は 嫁に行き
お里のたよりも 絶えはてた

夕焼小焼の 赤とんぼ
とまっているよ 竿の先
 
3.しゃぼん玉(大正12年) 野口雨情作詞 中山晋平作曲

シャボン玉飛んだ
屋根まで飛んだ
屋根まで飛んで
こわれて消えた

シャボン玉消えた
飛ばずに消えた
産まれてすぐに
こわれて消えた

風、風、吹くな
シャボン玉飛ばそ


「弱い自分の再生」は、いつも思うことです。
就職がうまくいかないこの時期だからではありません。

これらの素晴らしい歌詞が、大正時代に生まれています。
こんな時代があった。デモクラシーと言われています。
本当のことを言おうと、そうだねと共感しました。

唱歌として歌われています。
こんなに辛くても頑張るんだよと、子供に言い聞かせるためでしょうか。
そのように利用されたかもしれません。
その後の「一億総玉砕」と叫ばれた時代がすぐ後に控えています。
今も「一億総活躍」と叫んでいます。意味合いは違うと言われるでしょう。
私は、どうして皆が同じ方向性を持たなければいけないのと疑問を感じます。
無責任な標語です。
あの戦争が残した多くの反省を忘れているような気がします。
武士は、責任を感じ腹切りをしました。
本当の武士は、大いに反省をしました。
多くの失敗を反省し、生き延びる工夫をしました。
武士のためだけでなく、民のため日本のために。
自分の任期中さえうまくいけばのどこかの偉いさんとは違います。

これらの優れた歌詞は、辛い時代ではなくなった今でも「こころの歌」として
歌い継がれています。歌詞が持つ力です。それを後押しする切ないメロディーです。

「弱い自分の再生」は、自分を信じることです。
人ではありません。自分が自分を信じることです。
私は、生かされています。それで充分です。

自信過剰は、本当の自分を見失っている状態です。
これは、自分を信じるとは違います。
まだまだと、未熟な自分を高めるために今も生きさせてもらっています。

腹膨れ まだ欲しがるは 頭だけ 

2016年2月23日

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする