故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

難しいを選択

2016-05-14 05:02:40 | プロジェクトエンジニアー

It's difficult.
It's not so easy.

私は、Difficult という言葉が嫌いでした。
Not so easy と言って強がっていました。

プロジェクトは、仕事はいつでも困難でした。
投げだしたい気持ちを抑え込んで、歯を食いしばってきました。
ほとんどの人たちがそうして生きてきました。

Difficult と言ったって何にも始まらない。結果を残すしかありません。
囲碁で七冠を達成した井山さんは、選択肢があった時、
「難しい手を選択する」と言われていました。
難しい手ほど、苦しみます。
井山さんは、それが仕事と割り切られているような感じがしました。
誰もが予想できないことをやってのける。これが開拓者です。変人です。

地域おこしの成功例を、金丸弘美さんが、「田舎力」(NHK出版)という本で
紹介されていました。
どれも、切羽詰まったところから出発の地域おこしでした。
主人公は、どの例でも地域の住民でした。
都会から来た人ではありませんでした。

私は、ひたすら歩いて人と話すようにしています。
作物を作る人、加工をする人、販売をする人。
昨日は、文化財を守る人に会いました。

私は、住む人に会わなければなりません。
この地に住みながら、会社に勤めている人のことです。
90%の人は、この住む人です。
ここに住む理由は、人それぞれです。
私は、それぞれの理由を知らなければなりません。
田舎が嫌い。田舎が好き。
言っても始まらない。住むしかないから住んでいます。
DifficultもNot so easyも関係ないのです。

田舎を出た人も田舎を想っています。
私は、ここに真の気持ちが隠れているような気がします。
人が暮らす。生きる。後ろ向きに生きたい人なんていない。
田舎は、言ってみれば「難しい」の連続です。
分業ができない田舎です。皆がいろんな役をこなしています。
やらなければならないからです。
ここにヒントがあるような気がしてなりません。
皆さん、Not so easyと生きておられます。
Difficultなんて言ってられない現実です。
これが魅力です。パワーです。思いやりです。

地域おこしは、詳細から入るより全体から入った方が良いように思います。
詳細には、それぞれの事情があります。

住んでいる人の「こうしたい」から始めたい。
実はそれは代々続いていることです。
だから、田舎は美しい。Not so easy の結集であり連続です。
誰もdifficultと言って暮らしをやめてはいません。
私達は、さらに「難しいを選択」しなければならないのです。

やじろべえ ゆらゆらしても 動かない

2016年5月14日

2015年6月24日投稿記事「前に進もうとする力」を参照してください。

コメント
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