故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

雑木の活用

2024-01-24 11:37:23 | よもやま話

絵のタイトルは、「島の大事な宝物」です。
描いた当初は、うっすら見える灌漑用の池でした。
今見ると、雑木もいずれ宝物になるやもしれません。


刈った草は、刈ったものが片づける。
東北で教えていただいた鉄則です。
今日のタイトルは、「雑木の活用」です。

この地域では、私は年下で若輩者です。
近所や実家がある里で、耕作放棄地の剪定や管理を依頼されます。
年配の親戚や友人から剪定を依頼されます。
切った枝を軽トラに積んで、管理依頼された田んぼに持ち帰ります。
穴を掘って、乾いた雑木を燃やし、消火のため土をかけます。
一雨後に燻炭を掘り出します。
バケツの下に穴をあけ、魚を焼く網(円形)を置き、土を篩います。
網上に残った炭は、七輪で熾し、魚、干し肉と干し芋を焼きます。
篩いの下に落ちた屑炭と焼けた土を一輪車で畑に運びます。

管理を任されたキウイ畑で、落としたキウイを拾い集め軽トラに積んで畑に運びます。
屑炭もキウイも畑に穴を掘り埋めます。
刈った草を囲いの中で熟成し畑に入れます。
家庭で出た生ごみは、乾燥コンポストにし、畑に入れます。
畑は花崗岩が砕けた真砂土で栄養(有機物)が不足しています。
微生物の力を借りて、有機物を多く含んだ土づくりをしています。
何年かければ地力がつくのか分かりません。
去年より今年と、スコップで掘ったり、カンリ機で鋤くのが容易になっています。

耕作放棄地の再生が夢ではありません。
せっかくの風景を邪魔する雑木や草がうざったいだけです。
一度手をかけたら、次の年もやることになります。
風景を楽しみたいし、雑木の使いまわしのために必要な作業です。
きれいになって、肥沃になると、作物が取れます。
耕作放棄地には、誰もが採らない果物が豊富に実っています。
私たちだけでは食べきれません。

近所に配り、迷惑も顧みず都会に送ります。
最初は迷惑顔の都会の友人も、妻(や夫)との共同作業になり、毎年待ってくれるようになりました。
雑木を束にして、道行く人に「自由にどうぞ」とおすそ分けにするまで、続けます。
だから何だと思っています。
やりたいことだし、皆が喜んでくれる。
それだけのことです。
熊野古道だって、そうして長年かけて再生されました。

2024年1月24日
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする