さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

ノボロギク

2014-05-06 22:28:53 | 草花

*2014年5月6日撮影

 ノボロギクが咲いています。
 咲いているといっても、ごらんのように先端が黄色いつぼみのような花があるだけ。
 つぼみがこれから菊のように開くわけではなく、花弁のない筒状花がまとまっているのです。





*2014年5月3日撮影

 ノボロギクは一年中咲く花と言われています。冬でも咲くとされています。
 さすがに雪国の会津では冬は雪の下なので咲くわけにいかないようですが、春が来て雪がとけると真っ先に花をつける草であることはたしかです。
 そしてまた冬が来るまで、ひっそりと咲き続けます。





*2014年4月28日撮影

 花はすぐに綿毛になって弾けます。
 種を飛ばして、また次の花を咲かせます。こうして一年中咲き続け綿毛を飛ばし続けたら、すごい勢いで増えていくのではないかと思いますが、実際はそんなに増えてはいません。
 一年中咲き続け種を飛ばし続けることでしか生き延びられないという、厳しい状況のようです。





*2014年4月16日撮影

 ノボロギクは「野襤褸菊」で襤褸というのは「ぼろくず」のボロですから、かわいそうな名前でもあります。
 ボロギクというのは山に生えるサワギクのこととされていて、野に咲くサワギクという意味のノボロギクだそうです。
 サワギクがなぜボロギクと呼ばれるかというと、綿毛が弾けた様子がぼろくずのようだというのです。
 ノボロギクの綿毛も同じような印象を与えるので、ノボロギクになったようです。

タチイヌノフグリ

2014-05-03 22:15:23 | 草花

*2014年5月3日撮影

 ごく小さくて目につかないような花、タチイヌノフグリです。
 オオイヌノフグリやフラサバソウと同じオオバコ科クワガタソウ属の花。
 オオイヌノフグリと同じような花をしているのが分かりますね。
 でも大きさがまるで違います。タチイヌノフグリは直径4mmほどでほとんど目立ちません。





*2014年5月3日撮影

 オオイヌノフグリと同じようにユーラシア・アフリカ原産で明治のなかごろに気づかれたとされています。
 オオイヌノフグリは見た目に美しく目立つためによく知られるようになりましたが、タチイヌノフグリのほうはあまり知られることなく、それでもけっこう生えているのです。




*2014年5月3日撮影

 タチイヌノフグリの花は晴天の日、昼の前後数時間しか開かないのだそうです。
 咲いてもごく小さくて見えないのに、咲いている時間がごく限られていては、あまり知られていないのも無理はないですね。
 よくよく見ればなかなか美しい花。地面に注目して、もっとしっかり見たい花です。

ハナミズキ

2014-05-02 22:31:35 | 樹木

*2014年5月1日撮影

 桜はもうほとんど花が終わって、八重桜など遅咲きのものが一部咲いているだけになりました。
 かわって街で目立っているのが、ハナミズキです。花盛りです。じつに華やかです。
 庭や公園や街路樹など、こんなに多かっただろうかと思うほど、咲いています。
 花の色もさまざまで、色の違いを楽しめるのも、ハナミズキのいいところです。





*2014年5月1日撮影

 ハナミズキは北米原産の樹木で、日本に入ってきたのは1915年とされています。
 それは1912年に東京市長がアメリカのワシントンD.Cに桜(ソメイヨシノ)の苗を贈ったことへの返礼として贈られたもの。
 ワシントンD.Cの桜は今も「桜祭り」が行われるほど有名です。
 一方のハナミズキも今や日本中に広がって親しまれています。





*2014年5月1日撮影

 一枚目の写真はかなり赤い花、二枚目は真っ白な花、それで三枚目はピンクの花の写真にしました。
 クリーム色系の花も多いし、オレンジ系の花もいい色です。
 ハナミズキは名前の通りミズキの同類で、花が目立つところからハナミズキと名付けられました。
 でも実際は花弁のように見えるのは総苞片というもので、花は中心に固まっているつぶつぶのもの。
 花が地味なので総苞片を派手な色に変えて虫などを呼び花粉の媒介をさせるという、いわゆる装飾花の一種です。




コムクドリ

2014-05-01 22:18:05 | 

*2014年5月1日撮影

 5月になりました。春が来たといって浮かれているうちに、もう5月です。
 今日は雲は多かったものの暖かい一日でした。

 コムクドリを今年はよく見かけます。
 胡桃の木に並んでとまっているコムクドリのカップルです。
 コムクドリはムクドリの仲間とされていますが、見た目は全然違います。
 春になるとやってくる夏鳥で、子育てが終われば秋に南のほうに帰ります。
 南の島は子育てには暑すぎるのでしょうか。





*2014年5月1日撮影

 小さいムクドリというわけでコムクドリなので、ムクドリよりは一回り小さいのですが、スズメよりは一回り大きいというところでしょうか。
 クリーム色を基調として頬が赤く、黒い羽がきらきら輝いて、つぶらな目が可愛い小鳥です。
 枯れたヨシにとまっているこのコムクドリは全体的に模様がくっきりして派手な印象があるので、雄だと思います。
 ムクドリは渡り鳥ではないので一年中いますが、コムクドリは日本にやってくるとムクドリと同じような場所に住み行動を共にすることも珍しくなくて、同族であることをアピールします。





*2014年5月1日撮影

 これはグミの木にとまっているコムクドリ。
 全体的に色が薄いので雌だと思います。
 見た目が可愛いコムクドリですが、鳴き声はムクドリとそっくりでキュルキュル、ギュルギュルと耳障りです。





*2014年5月1日撮影

 さて、今日はおまけがひとつ。
 先日とりあげたネコノメソウの目が開いたので報告させてもらいます。
 ネコノメソウの実が割れて中の種が見えるようになったのです。この様子が、明るいところでの猫の瞳が細い筋状に見えることに似ているというわけです。
 開きすぎてまんまる全開では猫の目には見えないかもしれませんが、ともかくちょっと変わった見物です。
 ネコノメソウの実はごくごく小さくて開いたものでないとわからないと思います。開いた実は1cmくらいはあるでしょうか。
 その気になって見ないと見えないくらいのものです。気づかずに踏みつけていたりします。
 中に入っているつぶつぶの種は、逆さまにして振っても出てきませんでした。
 細い木の枝でかき出そうとしてもしっかりくっついていて、そう簡単には動きませんでした。
 写真では、種はばらっとして動いているかのように見えますが、これは虫や鳥のせいでしょうか。
 とにかくただカップにざらっと入っているだけの種ではないようです。